東洋建設がトークサロン開催
更新日:2025/8/16
東洋建設(千代田区)は7月24日、京都大学大学院の藤原拓教授を招き、「持続可能な窒素管理に向けた世界の動向と研究開発」をテーマとした講演会「東洋建設トークサロンwith京都大学」を開催した。会場となった同社総合技術研究所(鳴尾研究所)には、関係者らが出席し、オンラインでも配信された。

藤原教授は水処理や水環境分野の第一人者。講演では、窒素循環をテーマに、化学肥料などによって生じる人為的な反応性窒素がもたらす環境問題などを解説した。赤潮の発生、水質や大気、地下水の汚染など幅広い影響に触れ、近年注目される「プラネタリー・バウンダリー(地球の限界)」の考え方も紹介。持続可能な窒素管理の重要性を訴えた。

また、家畜の排せつ物や下水汚泥を資源として活用する新たな窒素サプライチェーンの可能性にも言及。異分野との連携による研究開発の必要性を強調し、「持続可能な社会の実現に向け、研究を通じて貢献したい」と語った。
同社では、今後も環境に配慮した材料開発などを強化する方針で、「海洋環境の保全に資する研究開発に引き続き取り組む」としている。
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クラフトバンク総研 編集長 佐藤 和彦
大学在学時よりフリーライターとして活動し、経済誌や建設・不動産の専門新聞社などに勤務。ゼネコンや一級建築士事務所、商社、建設ベンチャー、スタートアップ、不動産テックなど、累計1700社以上の取材経験を持つ。
2022年よりクラフトバンクに参画し、クラフトバンク総研の編集長に就任。企画立案や取材執筆、編集などを担当。現在は全国の建設会社の取材記事を担当。