建設業の“匠”の技術や知見を結集させるTAKUMINOホールディングス株式会社
更新日:2026/1/17
▼目次
- 1 創業100年を超える歴史とM&Aによるグループ拡大
- 2 持続可能な社会基盤を作るためのメンテナンス事業
- 3 建設業界における「資本の受け皿」としてのM&A
- 4 中核を担う採用力と外国人材の積極登用
- 5 世界8ヶ国から集まる多様な技術者たち
- 6 伝説的なベトナム人女性技術者の活躍
- 7 技能実習から「高度外国人材」へのシフト
- 8 手作り動画500本以上!「タクミノアカデミー」の教育体制
- 9 新人教育をDX化するライブラリー機能
- 10 震災復興支援から始まった湯山さんと建設業の出会い
- 11 圧倒的なスケール感に惹かれた建設業の魅力
- 12 12社への急成長を支えた驚異的な意思決定スピード
- 13 採用の現場で実感する「人と組織」のフィット感
- 14 共に歩む姿勢が育む外国人材との信頼関係
- 15 建設業界特化型の外国人材紹介サービス
- 16 現場監督や設計を担う「技・人・国」ビザの専門性
- 17 技能実習制度と高度外国人材の明確な違い
- 18 施工から管理へ、キャリアアップを実現した稀有な事例
- 19 100社以上の企業が抱える若手現場監督不足の悩み
- 20 「言葉の壁」を越えて活躍する外国人材の潜在能力
- 21 すでに日本で学び、働く優秀な人材たち
- 22 2027年の制度改正を見据えた転職市場の変化
- 23 選ばれる会社になるための修業環境の整備
- 24 グループシナジーで最大化する「供給力」の提供
- 25 地域インフラを守り抜く未来への展望
2025年9月21日(日)15:00~15:55
TAKUMINOホールディングス株式会社 取締役 事業推進本部長 湯山卓さん
地域のインフラを守る地域建設会社をM&A(企業の合併・買収)でグループに取り込み拡大中の東京都千代田区のTAKUMINOホールディングス株式会社。高度人材を対象とした「技術・人文知識・国際業務(技人国)」の就労ビザで外国人材の確保にも力を入れています。「超人手不足の建設業界にも関わらず、採用活動や外国人材のイメージから脱却できない会社がまだまだ多い」という湯山さん。同社が取り組むM&Aや、外国人材の採用についての現状や課題などをお話いただきました。

創業100年を超える歴史とM&Aによるグループ拡大
クラフトバンク中辻(以下、中辻):まず最初に、TAKUMINOホールディングスがどのようなお仕事をされている会社なのか、その概要や歴史について教えていただけますか。
湯山卓さん(以下、湯山):私どもTAKUMINOホールディングスは、設立自体は2019年と非常に若い会社なのですが、元々はM&Aでグループ化を推進してきました。グループ全体として捉えた場合、母体となるのは福島県にある小野工業所という会社です。ここは橋梁の補修や土木関係の仕事をしておりまして、明治22年に創業しました。グループ全体としては、100年を超える歴史があることになります。
中辻:明治22年創業というと、本当に長い歴史をお持ちなのですね。現在のグループの規模感はどのくらいなのでしょうか。
湯山:2015年から後継者不在の建設会社様を対象に、延べ12回のM&Aを実行してきました。現在はグループ全体で500名を超える規模になっており、会社数はちょうど12社です。私が所属するホールディングスは、これらグループ会社の支援や、新規事業の運営などを行っています。
中辻:100年以上の歴史を持つ会社を核に、短期間でこれだけの規模に拡大されたのは驚きです。建設業界でも非常に注目されている存在ではないでしょうか。
持続可能な社会基盤を作るためのメンテナンス事業
中辻:グループ全体として掲げている理念や、事業の方向性についても伺えますか。
湯山:グループ共通の理念として「持続可能な社会基盤を作る」ということを掲げています。これからは人口減少の時代に入り、新しく作るというよりは、今あるものをいかに維持・管理していくかが重要になります。社会資本の老朽化が進む中で、メンテナンスを通じて社会に貢献していこうと考えています。そのため、M&Aの対象も建設関連の会社のみに絞っています。
中辻:メンテナンスという、これからの日本にとって欠かせない分野に特化されているのですね。営業エリアとしてはどのあたりまで展開されているのでしょうか。
湯山:営業所単位で言いますと、北は北海道の札幌から、南は熊本まで広がっています。エリアとしては大きく東北、関東、九州の3つに分かれて展開しているような状況です。
中辻:全国規模でインフラを支えていらっしゃるのですね。M&Aを通じて、各地の有力な建設会社が一つに集まっているという印象を受けます。
建設業界における「資本の受け皿」としてのM&A
クラフトバンク田久保(以下、田久保):熊本の拠点や大牟田など、九州でもかなり手広く展開されていますが、これには何か理由があるのでしょうか。
湯山:中小企業のM&Aですので、どうしても「出物」と言いますか、お話があった際に検討するという形になります。ただ、代表の意向としては、あまり分散させるよりはエリアを集中させたいという考えがあり、現在は千葉のエリアと九州のエリアに注力して体制を整えています。
田久保:後継者がいなくて廃業してしまう会社が後を絶たない中で、そういった会社をグループに迎え入れるというのは、業界にとっても大きな意味がありますよね。
湯山:おっしゃる通り、私どもはいわゆる「資本の受け皿」になるという考え方でM&Aを行っています。ニュースで見るような敵対的買収ではなく、あくまで後継者がいらっしゃらないオーナー様から引き継ぎ、そこで働く従業員の方が路頭に迷わないようにするというのが大前提です。その上で、採用の強化などを通じて一緒に成長していけるようなグループを目指しています。
中核を担う採用力と外国人材の積極登用
中辻:グループの大きな特徴として、M&Aで培った「採用力」があるとお聞きしました。
湯山:建設業界の会社は皆さんおっしゃることですが、人がいれば成長できるんですよね。M&Aには多額の資金がかかりますので、人を採用できないと事業として成り立ちません。ですから、M&Aのイメージが強いかもしれませんが、それ以上に採用活動を活発に動かしています。その一環として、日本人だけでなく外国人の方の採用も積極的に進めてきました。
中辻:日本人だけでは限界がある中で、早くから外国の方に目を向けられていたのですね。
湯山:はい。今では人材紹介の事業として、グループ外の会社様にもご紹介できるような体制になっています。当初は自社グループの課題解決から始まりましたが、今ではそれが一つの強みになっています。
世界8ヶ国から集まる多様な技術者たち
田久保:外国人材と言いますと、具体的にはどのような国の方々が活躍されているのでしょうか。
湯山:現在は8ヶ国から集まっています。東南アジアが中心ですが、中東の方も少し入っています。今までで一番遠いところだとエジプトの方もいらっしゃいましたね。国は問わず、良い人がいれば採用するというスタンスです。
田久保:エジプトの方は意外でした!アジア圏の方が多いイメージでしたが、本当にグローバルなのですね。
湯山:そうですね。一般的にイメージされる「技能実習生」の方もいらっしゃいますが、施工管理や設計ができる「高度外国人材」と呼ばれる方たちが約半分を占めています。現在、グループ全体で65名ほどが在籍しており、早い段階で100名、200名規模まで増やしていきたいと考えています。
伝説的なベトナム人女性技術者の活躍
中辻:65名という数はすごいですね。そこまで外国人材の活用が進んだきっかけなどはあったのでしょうか。
湯山:元々は小野工業所に一人のベトナム人女性が入社してくれたのが始まりです。彼女は日本の大学を卒業して私どもの門を叩いてくれました。当時はまだ外国人採用のノウハウも何もなかったのですが、彼女を採用したことが大きな転換点になりました。
中辻:その女性の方は、今も現役で活躍されているのですか。
湯山:はい。今はもう1級土木施工管理技士の資格も取得して、バリバリ現場監督として働いていますよ。若手の日本人スタッフに「遅い!」なんて指導したりもしています(笑)。国土交通省の作文コンクールで入賞したり、日本人の方と結婚してお子さんも生まれましたが、産後すぐに復帰してくれました。彼女の活躍があったからこそ、「外国人の方をもっと採用していこう」という空気になりましたね。
技能実習から「高度外国人材」へのシフト
田久保:その女性技術者の方の存在は、まさにグループの「レジェンド」ですね。
湯山:本当にそうですね。彼女の印象が非常に良かったので、そこから抵抗なく採用を進めることができました。特にここ3年くらいで、日本人採用の難化とM&Aの加速が重なり、より意識的に取り組むようになりました。
中辻:高度外国人材の方は、やはり日本語も堪能なのでしょうか。
湯山:はい。施工管理を担当する方たちは、日本語能力試験で言うとN1やN2といった、日本人と遜色ないレベルの方たちがほとんどです。入社して数ヶ月で1級施工管理技士の学科試験に受かってしまうような優秀な方もいます。日本人でも難しい試験ですから、彼らのポテンシャルには本当に驚かされます。
手作り動画500本以上!「タクミノアカデミー」の教育体制
中辻:教育面でもユニークな取り組みをされていますよね。「タクミノアカデミー」というデジタル大学校について教えてください。
湯山:「大学校制度」と銘打ってはいますが、実態としては動画による学習システムです。橋梁補修の具体的な工法や部材の名称、さらには財務やリーダーシップなど、5分から10分程度の動画が現在500本から600本ほどあります。
中辻:600本!それは膨大な量ですね。これらは外部の教材なのですか。
湯山:いいえ、全部グループ内の手作りです。動画の編集から何から、自分たちで手弁当で作っています。社内で技術を承継していくためのライブラリー機能として活用しており、スマートフォンや自宅のパソコンからいつでも勉強できるようになっています。
中辻:自分たちの現場に即した内容だからこそ、より実践的に学べるのでしょうね。
新人教育をDX化するライブラリー機能
湯山:建設業界は「背中を見て覚えろ」という文化が根強いですが、今の若い人たちは自分で調べてから動きたいという感覚を持っています。ですから、事前に動画で予習できる環境は心の安定にも繋がっているようです。
田久保:具体的にどのような動画があるのですか。
湯山:例えば、朝礼の進め方なんていうのもあります。若手社員がいきなり前に出されて「何か喋れ」と言われても戸惑ってしまいますから、ラジオ体操の流れからドローンで撮影した映像まで含めて、一連の流れを確認できるようにしています。
田久保:朝礼の予習ができるのは面白いですね!「ここで呼ばれるからこれを考えよう」と準備できるのは、新人さんにとっては非常にありがたい仕組みだと思います。
震災復興支援から始まった湯山さんと建設業の出会い
中辻:多角的な展開をされている会社ですが、湯山さんご自身はどのようなきっかけでこの業界に入られたのでしょうか。
湯山:私は新卒で中小企業向けの経営コンサルティング会社に入りました。その時代に東日本大震災の復興工事の関係で仙台に赴任することになり、東北6県の支援をさせていただく機会があったんです。そこで建設業界の割合が非常に多く、興味を持つようになりました。
中辻:復興の現場を間近で見られたことが大きかったのですね。
湯山:はい。その後、当時のご縁もあって現在のタクミノグループに入社しました。入社当時はまだホールディングスが立ち上がったばかりの頃で、そこから一緒に今の形を作ってきました。
圧倒的なスケール感に惹かれた建設業の魅力
中辻:コンサルティングの立場から実際に建設会社の中に入ってみて、イメージの変化などはありましたか。
湯山:やはり一番はスケール感ですね。自分たちが手掛けている橋や道路といった社会資本は、他の製造業などと比べても圧倒的な規模があります。「これは自分たちが作ったんだぞ」と胸を張って言える仕事の重みには、非常に強い関心と魅力を感じました。
中辻:形として地図に残り、多くの人の生活を支える。そのやりがいは格別ですよね。
湯山:本当にそう思います。コンサル時代は「数字」という抽象的なものを扱っていましたが、今は「モノ」という実体のあるものを扱っています。現場の迫力を見るたびに、この業界の凄さを実感しますね。
12社への急成長を支えた驚異的な意思決定スピード
田久保:小野工業所一社だった頃から見てこられて、今のグループの成長はどう感じていらっしゃいますか。
湯山:圧倒的な意思決定の早さが、成長の原動力だったと感じます。2015年にM&Aをスタートさせてから、2019年には熊本まで展開していましたから、わずか4年ほどで10社近くまで一気に増えました。
田久保:4年で10社というのは、建設業界では考えられないスピードですね。
湯山:そうですね。建設業界は比較的クラシックと言いますか、慎重に進める会社さんが多い中で、代表の「次へ次へ」というスピード感は特筆すべきものがありました。第2の創業期を横で見ていて、そのパワーに圧倒されましたね。
採用の現場で実感する「人と組織」のフィット感
中辻:湯山さんは最初、採用の担当として入られたそうですが、仕事の中で特に印象に残っていることはありますか。
湯山:人が足りない中で、外部のヘッドハンティング会社さんと連携して、グループ会社の経営陣を採用できた時は大きなやりがいを感じました。
中辻:経営層の採用となると、スキルだけでなく相性も重要になりますよね。
湯山:おっしゃる通りです。経験があるだけでなく、私どものグループの文化にフィットするかどうか。その両方を満たす方に入っていただけた時は、「やればできるんだ」と手応えを感じましたね。人がいないと言われる業界ですが、熱意を持って動けば道は開けるのだと実感した出来事でした。
共に歩む姿勢が育む外国人材との信頼関係
湯山:もう一つ印象深いのは、外国人材の紹介サービスでの出来事です。第1号としてご紹介した方が、日本の専門学校を卒業する予定の外国の方だったのですが、面接の前日に「スーツを持っていない」と言い出したんです。
中辻:それは焦りますね!どう対応されたのですか。
湯山:前日の夕方にその話を聞いて、すぐに紳士服店に駆け込んで一緒にスーツを買い、当日の朝は駅で待ち合わせてネクタイの結び方を教えました(笑)。
中辻:まるで親御さんのようなサポートですね。
湯山:彼らは高校を卒業してすぐに親元を離れて日本に来ていますから、知らないことも多いんです。単に仕事を紹介するだけでなく、日本での歩み方を導いてあげる。そんな「親目線」での関わりが、今の信頼関係に繋がっている気がします。
建設業界特化型の外国人材紹介サービス
田久保:ここからは、新しく展開されている「建設グローバル人材紹介サービス」について詳しくお聞きしたいのですが、これはどのようなサービスなのでしょうか。
湯山:建設業に特化した、外国の方の人材紹介サービスです。最大の特徴は、いわゆる「技能実習生」ではなく、施工管理や設計などを担当する「技・人・国(技術・人文知識・国際業務)」というビザを持つ高度外国人材に特化している点です。
田久保:一般的な職人さんの採用とは、またターゲットが違うということですね。
湯山:はい。建設業界で外国人と言うと、まだ技能実習生をイメージされる方が多いですが、私どもはあえて管理業務ができる層にフォーカスしています。
現場監督や設計を担う「技・人・国」ビザの専門性
中辻:全産業で見ると、建設業界における「技・人・国」の割合はどのくらいなのでしょうか。
湯山:わずか3〜4%程度しかいません。ここ数年で増加傾向にはありますが、技能実習生に比べると圧倒的に認知度が低いのが現状です。
中辻:それだけ希少な存在なのですね。会社としては、なぜそこに注力しようと思われたのですか。
湯山:技能実習生の方はすでに多くの会社が参入しているレッドオーシャンでした。一方で、施工管理ができる人材へのニーズは非常に高いのに、まだ誰も手を付けていないスポットがありました。私ども自身がグループ内で高度外国人材を活用してきたノウハウがあったので、それを外の会社様にも提供していこうと考えたのです。
技能実習制度と高度外国人材の明確な違い
田久保:技能実習生から「高度外国人材」へステップアップするというルートもあるのでしょうか。
湯山:基本的にはかなり難しいですね。技能実習はあくまで現場での施工を学ぶキャリアですが、高度外国人材になるには国内外の大学や日本の専門学校を卒業しているという学歴の要件が必要になります。
田久保:なるほど、最初から目指す方向や求められる条件が違うのですね。
湯山:はい。ただ、私どものグループには一人だけ、技能実習生として働いた後に一度国に帰り、猛勉強して大学を卒業してから「技・人・国」のビザで再入国したという、非常に珍しい、かつ優秀な子がいます。技能も分かっていて管理もできるという、最強の技術者ですね。
施工から管理へ、キャリアアップを実現した稀有な事例
中辻:その方は、ご自身で「もっと上を目指したい」と思われたということですか。
湯山:そうです。本人の強い意志があって実現しました。一般的には施工と管理はビザの仕組み上、別のキャリアとして分かれていますが、そうした意欲ある方を支援していける環境は整えておきたいと思っています。
中辻:そういう事例が出てくると、他の外国人スタッフの皆さんにとっても大きな励みになりそうですね。
湯山:本当にそうですね。彼の存在は他のスタッフにとっても一つのロールモデルになっています。
100社以上の企業が抱える若手現場監督不足の悩み
田久保:現在、このサービスを利用されている会社さんはどのようなところが多いのでしょうか。
湯山:土木、建築、設備、さらには鉄骨などの専門工事会社まで、幅広く約100社ほどとご契約いただいています。エリアも東京に限らず、地方の会社様も多いですね。
田久保:やはり、どこの会社さんも「日本人の若手が採れない」という悩みを抱えていらっしゃるのですね。
湯山:その通りです。特に施工管理は、有効求人倍率が非常に高く、若手を確保するのが困難です。そこで、「日本人という枠にこだわらず、チャンネルを広げよう」という感覚で私どものサービスを利用してくださっています。
「言葉の壁」を越えて活躍する外国人材の潜在能力
中辻:外国人の方が施工管理をするとなると、やはりコミュニケーションの面で不安を感じる会社さんもいらっしゃるのではないですか。
湯山:もちろん、そこを敬遠される会社様もいらっしゃいます。施工管理は書類作成だけでなく、協力会社さんとの交渉も必要ですから、読み書き以上の能力が求められます。
中辻:そこをクリアするための見極めは、どのようにされているのでしょうか。
湯山:私どもがグループでの採用を通じて培った「このレベルなら現場を任せられる」という基準で見極めを行っています。日本語能力はもちろん、現場での振る舞いや意欲。そこを私どもが事前に担保した上でご紹介するようにしています。
すでに日本で学び、働く優秀な人材たち
湯山:実は、海外から連れてくるだけでなく、すでに日本で学んでいる留学生や、すでに日本で働いている外国人の方はたくさんいらっしゃいます。
中辻:日本国内にそれだけのプールがあるのですね。
湯山:はい。日本の専門学校や大学で建築・土木を学んだのに、受け入れ先が見つからなくて困っている優秀な若者は多いんです。中には、日本語検定N1を持っていて、2級電気工事士の資格もあるのに、どこも採用してくれないと相談に来た子もいました。
田久保:そんなに優秀なのに門前払いされてしまうなんて、もったいない話ですね。
湯山:そのギャップを埋めるのが私どもの役割だと思っています。実際に採用された会社様からは、「こんなに頑張ってくれるなら、もっと早く採用すればよかった」と喜んでいただけることが多いですよ。
2027年の制度改正を見据えた転職市場の変化
田久保:将来的な展望として、外国人材の市場はどのように変わっていくと思われますか。
湯山:2027年に技能実習制度が廃止され、「育成就労制度」に変わるという大きな転換点があります。これまで技能実習生は転職ができませんでしたが、新制度では一定の条件で転職が可能になります。
田久保:それは大きな変化ですね!外国人材の流動性が高まるということでしょうか。
湯山:そうです。より良い待遇や環境を求めて、優秀な人材が国内で転職する動きが活発になるでしょう。その時に、「外国人材にとって選ばれる会社」になっているかどうかが、建設会社の死活問題になります。
選ばれる会社になるための修業環境の整備
中辻:転職ができるようになると、会社側も選ばれる努力が必要になりますね。
湯山:おっしゃる通りです。まだ技能実習生と同じような扱いで、適切な管理業務をさせずに雑用ばかりさせているような会社は、人材に見放されてしまうでしょう。
田久保:逆に言えば、しっかりとキャリアパスを示せる会社にはチャンスになるわけですね。
湯山:その通りです。私どもは2027年を見据えて、今のうちから外国人材を適切に受け入れ、育てるノウハウを持つ会社を増やしていきたい。それが結果的に建設業界全体の底上げに繋がると信じています。
グループシナジーで最大化する「供給力」の提供
中辻:最後に、TAKUMINOホールディングスとしての今後の展望について教えてください。
湯山:グループとしてのシナジーをもっと出していきたいと考えています。SNSの運用を共通化したり、設計部会で技術交流をしたりと、個社ではできない取り組みを加速させていきます。
中辻:12社の力が合わさることで、できることがどんどん広がっていきそうです。
湯山:私どもは自分たちを「地域建設会社」であると自負しています。東北から九州まで、各地で培った橋梁メンテナンスや鉄骨加工などの「供給力」をグループで最大化し、公共工事や大きなプロジェクトを通じて、より広く社会に貢献できる体制を整えていきたいです。
地域インフラを守り抜く未来への展望
田久保:「社会基盤を支える」という理念が、具体的な事業として結実してきているのですね。
湯山:はい。やっと12社が揃い、足並みが揃ってきたところです。これからもM&Aと採用、そしてDXを組み合わせながら、持続可能な建設業のモデルを作っていきたいと考えています。
■TAKUMINOホールディングス株式会社 https://takumino.co.jp/
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