「工場リノベーション」 アートアンドクラフト
更新日:2025/10/27
アートアンドクラフト(大阪市北区)は、大竜化成(大阪府大東市)の工場をリノベーションした。大竜化成は大東市に本社を構える発泡スチロールメーカー。建物の老朽化や採用難などの課題を抱えていたが、工場の改修を通して職場環境の改善と企業の魅力向上を目指した。


リノベーションでは、経営者・従業員の双方が居心地良く、愛着と誇りを育む職場づくりを重視。家具や備品の選定などに従業員が参加し、発泡スチロール製の社名ロゴを自ら加工・設置するなど主体的な行動が生まれた。


施工は工場の稼働を止めないよう4期に分けて実施。火花が発生する工程を避けるため、溶接を使用しない工法を採用した。白い発泡スチロールをモチーフに、事務所・食堂棟を「ホワイトキューブ」として再構成。廃材を活用したポイント壁や勾配を改善した階段など、創造的な工夫を随所に施している。猛暑対策として断熱性能を強化しており、構造安全検証を経て耐震補強も図ることで、環境面・安全面の両立を実現した。


【概要】
名称:大竜化成株式会社工場リノベーション計画
所在地:大阪府大東市
構造:S造2階建て
改修対象施工床面積:2,190㎡
設計施工:アートアンドクラフト
この記事を書いた人
クラフトバンク総研 記者 川村 智子
新卒で入社した建設コンサルタントで、農地における経済効果の算定やBCP策定などに従事。
建設業の動向や他社の取り組みなどに興味を持ち、建通新聞社では都庁と23区を担当する。
在籍時は、各行政の特徴や課題に関する情報発信に携わる。2024年よりクラフトバンクに参画。
記者として企画立案や取材執筆などを手掛けている。







