地元・鹿島に必要とされる企業を目指して~大海工業株式会社
更新日:2026/1/10
▼目次
- 1 創業19年、足場から始まった事業の変遷
- 2 「最初と最後」しかない足場業からの脱却
- 3 資格取得による社員のモチベーション向上
- 4 全国規模で展開するプラント工事の拠点
- 5 プラント工事ならではの広範囲な活動エリア
- 6 定期修理工事と工場のライフサイクル
- 7 一般の人も入れる?知られざる工場の内部
- 8 厳格な管理下で行われるプラント内作業
- 9 創業の経緯と樋口社長のキャリア
- 10 「もっとも向いている仕事」への回帰
- 11 カシマサッカースタジアムの修繕工事
- 12 デジタル化への取り組みと課題
- 13 業界団体のセミナー活用と意識改革
- 14 社内コミュニケーションのデジタル化
- 15 現場に裁量を委ねる組織づくり
- 16 「自由集合・自由解散」の飲み会スタイル
- 17 社長の考える「信頼して任せる」経営
- 18 未経験でも「やる気」があれば即採用
- 19 経験よりも重視する「人柄」と「情熱」
- 20 最後の責任は取る覚悟
- 21 仕事も面接も「断らない主義」
- 22 将来の展望と「生涯現役」の職場づくり
2025年1月26日(日)15:00~15:55
ゲスト:大海工業株式会社 代表取締役・樋口龍章さん
2006年創業、足場工事を中心に手掛ける茨城県鹿嶋市の大海工業株式会社。鹿島サッカースタジアム鉄骨屋根修繕工事なども手掛け、地元を支える企業として愛されています。「どんな仕事も断らない」という樋口社長。声をかけてくれたお客様の思いを尊重し、次の仕事へとつなげる器の広さが感じられるお人柄です。地元・鹿島を盛り上げるために建設業の枠を超えて奮闘する様子は、是非番組で。
創業19年、足場から始まった事業の変遷
クラフトバンク八木橋(以下、八木橋):早速ですが、まずは大海工業さんについて、どういったお仕事をされているのか教えてください。
樋口龍章さん(以下、樋口):大海工業は、平成18年の2月に設立しました。仕事の内容としましては、最初は足場工事から始まったのですが、現在は総合建設業、特定建設業の許可を取りまして、足場工事はもちろんですが、土木工事ですとか、配管工事、保温板金工事、機械器具設置工事など、大体の職種に通じてやらせてもらっているような状況です。
八木橋:足場から始まって、土木や配管、保温などもされていらっしゃるのですね。かなり幅広く業種を展開されている印象です。
樋口:そうですね。やっているうちに、やはり足場工事というのは、建築でも建設でも最初と最後しかないんですよね。最初に基礎工事が終わって足場工事に入り、最後は足場を解体して終わる。足場工事だけですと、最初と最後しかないので、どうしても仕事量が不安定になってしまうんです。
「最初と最後」しかない足場業からの脱却
樋口:やはりこのままでは、社員たちに対しても、このままやっていけないんじゃないかという提案が出まして。みんなで会社の資格、個人の資格、そして会社のスキルアップ、個人のスキルアップをして、やはり総合建設業を目指しましょうということになったんです。それから皆さん個人個人でいろんな資格を取って、会社としても資格を取っていきましょうということで、少しずつですけどやってきた結果、何でも屋ではないですが、何でもやらないと会社経営が難しいので。ただそれだけなんですけどね。
八木橋:社員の皆さんで積極的に新しい資格を取りに行かれて、そこから業種が広がっていったということですね。
樋口:そうですね。資格に関しては、会社で講習ですとか、そこにかかる費用はすべて会社負担で、皆さん各自、講習に通うもよし、通わないで独学でやるのもよし、それはお任せしますので、みんなでスキルアップしていきましょうというもとでやってきました。
資格取得による社員のモチベーション向上
八木橋:いろんな講習をされていらっしゃると思うのですが、その講習などは会社の方で「この資格を取ってください」と指定されるのですか?それとも「やってみたいです」という声から資格を取ってもらっていたのですか?
樋口:最初はやはり会社側から、ある程度指定していたのですが、だんだん資格を取ることが面白くなってくる人もいまして。そうすると、それに引っ張られて、やはり報酬とかも資格者は手当がつきますので、違うわけじゃないですか。そういうのも含めて、取らない人は取らない人もいますけど、だいぶうちの会社はみんな入社した時からこういう目標を持って、結局職人もいつまでも長い時間ずっと体が動き続けるわけじゃないじゃないですか。そこから監督を目指したり、ずっと建設業をやっていくならば、職人としての技術を高めるのももちろんですが、今の日本の国のやり方はやはり資格がないと何もできない状態なので。国の建設業のルールに沿ってやっていくには、そしてさらに高給を目指すのであれば、資格というものが大事じゃないかと思っています。
八木橋:社員さんが積極的に取ってくれるというのは、会社としても嬉しいですよね。
樋口:そうですね。最初はちょっといろいろありましたけど、今はみんな、例えば2級建築施工管理だとか2級土木管理と言ったら、やっぱり2級を取った人は1級を目指しますし。社内の中で一人がスキルアップすれば、やっぱりそれに相乗効果じゃないですけど、引っ張られてみんな高め合っていくんだなというのは思います。
全国規模で展開するプラント工事の拠点
八木橋:今、会社としては従業員数は何名ぐらいいらっしゃるんですか?
樋口:技能実習生、特定技能も含めて、事務も含めて40人前後だと思っています。
八木橋:会社の拠点もいくつかあるんですよね?
樋口:拠点は、今は本社は茨城県の鹿嶋市なんですが、本店が隣の神栖市にありまして。実際の全体的な業務は神栖本店の方で行っている状況です。
八木橋:2拠点があって、40名前後いらっしゃるということですね。いつも樋口社長はどちらにいらっしゃるんですか?
樋口:自分は鹿嶋市が多いですけど、神栖市もいますし、現場が千葉だったり、岩手だったり、九州も行きますし、広島も行きますし、全国行っているような状況ですね。
プラント工事ならではの広範囲な活動エリア
八木橋:かなり施工範囲が広いですね。
樋口:自分はプラント工事というと、コンビナートの工場の工事が主体ですので、やっぱり全国行っているような状況なんで。だから会議も、例えば東京だったり、九州はたまにしか行かないですけど、大阪だったり、打ち合わせは結構全国でしますし、現場は全国でやっているような状況です。
八木橋:樋口社長も全国回られることが多いんですか?
樋口:そうですね。自分も現場にはそんなには出ないですけど、打ち合わせだったり、現場説明の時は必ず自分も参加しますし。
八木橋:私が無知すぎて申し訳ないのですが、そのプラント工事で、具体的にどういった工事をされていらっしゃるんですか?
樋口:プラント工事では、やっぱりプラント内に埋設配管という、例えば道路の水道管ですとか汚水管ですとかありますよね。そのプラントの中にも、配管が通っているわけですね。工場も設備があると、そこに液体というか流れたり、いろんな危険物も、危険じゃないものも、工業用水も含めて、その配管ですとか。あとは熱がいるものには保温板金という仕事もありまして。重たいモーターですとかタービンですとか、そういったものだったら機械器具設置、据え付けって言うんですけど、それは鳶の中でも重量鳶って言うんですけど、そういうのも含めてやっています。
定期修理工事と工場のライフサイクル
樋口:そうすると、定期修理工事というのが工場、そのコンビナートとかであるんですね。京葉工業地帯はこの時期でありますとか、阪神はこうですとか、鹿嶋だったらこうですとかってあるんですよ。だからそこを、定期修理工事を渡り歩くわけじゃないですけど、行ったり、空調設備も含めてですけど、壊れれば依頼があれば行きますし。従業員は40人なんですけど、協力会社を含めるとエリアエリアで動いているので120人ぐらいは動いているですかね。
八木橋:今おっしゃっていただいたように、一つのプラントの中でも配管だけじゃなくて保温板金や機械器具設置、重量鳶さんが必要っていうので、いろんな資格を取りながらワンストップで対応できるような形になっていったんですね。
樋口:お客さんから「全部できるよ」っていう方が、お客さんにとってもいいわけですよね。
一般の人も入れる?知られざる工場の内部
八木橋:ちょっと話が脱線しちゃうんですけど、私そういうプラントの中とかって絶対一般人入れないじゃないですか。なんかちょっと入ってみたいなっていう思いがあったりするんですけど、あれなんか変なこと聞いてます?
樋口:鹿嶋市で言いますと、日本製鉄さんがあるんですけど、日本製鉄さんは工場見学を受け付けています。あと神栖市の隣の東部コンビナートさんも、各企業、必ず見学申し込みは、だめな企業、だめなエリアもあると思うんですけど、基本的には受け付けてくれると思います。
八木橋:いけるんですね!
クラフトバンク田久保(以下、田久保):確かに、プラント工事って一番イメージがつきにくいかもしれないですね、一般の方からすると。
樋口:そうですね。どういうふうに工事されているのかなっていうのが。
八木橋:もうそんな、大海工業さんがやってらっしゃるところに見学に。ここ樋口さんがやってらっしゃるのかなと思いながら、見てみたいです。
樋口:うちがやっているところは、ちょっと元請けさんに確認しないといけないですけど。やっぱり工場見学化しているってなると、うちがやっている工場ってなると手続きがまた大変ですよね。健康診断取ったり。
厳格な管理下で行われるプラント内作業
八木橋:健康診断必要なんですか?
樋口:必要です。血液までとか。
田久保:血圧とかもですか。
樋口:そうです。見学だけならいいんですけど、自分たちがやっているところにってなると、ちょっとその健康診断だったりいろんな書類、社会保険はどこでなんですか、どういう目的で工場に入るんですかとかってなってくるんで。そこまでしっかりとこう健康管理もしながら、その工事っていうのを受けていらっしゃる。
樋口:でもそれがもう建設業の、まあどこでもそうだと思うんですけど、ルールっていうか。
八木橋:ありがとうございます。あと、もう少し伺いたかったのが、どれくらいでその一つの、足場工事っていうのが作られて撤去されてなんて、その期間なんかも聞きたかったなって思ったんですが。
樋口:その60日以上とか何十日以上で、労働基準監督署にも届ける足場と、届けなくてもいい足場とあるんですね。だからその大きさによって、60日とか30日とか、その規格にオーバーしない期間でしたらすぐ撤去しますし。その時は監督署に申請したり。いつぐらい、例えば1年長い現場もありますし。それは1週間でばらしてしまう、撤去してしまう工事もありますし、その都度その都度ですよね。大きい現場だと1年ぐらいかかるような現場もあるということですね。
樋口:ずっと架けっぱなしで、結局足場を架けて、撤去は最後なんで。そうすると長く架けている現場もありますし、その架けている現場の中でも、この一部は撤去して、この一部はまた盛り返というかやり返してみたりとか。
創業の経緯と樋口社長のキャリア
八木橋:創業が平成18年ということで、今年で19年ですかね。
樋口:そうですね。18年2月なので、19年、20年目になるってことですかね。
田久保:樋口さんが創業社長ですよね。
樋口:そうです。
八木橋:その前は樋口社長は何をされていたんですか?
樋口:平成16年は内装業を都内の方でいまして。その前はやっぱり最初は足場屋さんだったり。
八木橋:足場屋さんから内装やいろんな交渉をされて、また足場を元にした鳶であり土木工事っていうところに行かれていると思うんですけど、そこはこう内装とはまた違って魅力的だったというか。
樋口:そうですね、内装はやっぱり、どんな仕事も厳しいですけど、やっぱりこう自分だけの内装業だと、自分のあまり自分が器用ではなくてですね。ちょっと自分には不向きかなと思いまして。逆に内装業ではなく、自分に適正な建設は何なんだろうかと考えた時に、内装はやめさせていただきました。
「もっとも向いている仕事」への回帰
田久保:そうなんですか。もっとこう足場とか大きくダイナミックな方が良かった?
樋口:そうですね。自分はその足場工事だったりいう方が、向いているんだなってことに気づいたんで。
田久保:ちなみに創業の経緯は、どういうタイミングで会社作ろうという風になったんですか?
樋口:創業の経緯は、東京からまた茨城に戻る時に、お世話になった社長が、起業をした方が自分は向いているんじゃないかと言われたもんで。それでそうかして、大和工業さんというんですけど、その会社の方が起業した方がいいんじゃないかって言ってくれたんで、起業させていただきました。
八木橋:すごい。日々、樋口さんのお仕事とかを見ていて、起業は向いてそうっていう風に思って。
樋口:でも本当にその大和工業さんの社長がいなければ、今の自分ないんで。また埼玉では大成工業さんという内装の親方の社長がいまして。だから内装の社長は茨城に帰るって言ったら、監督として残ってくれって言ったんですけど。でもちょっと内装業難しいと思ったし、茨城に帰れば起業させてくれるって言うし、そしたら起業する方を選びますよね。やっぱりチャンスがあればと思ってたんで。だから迷わず起業する方を選ばせていただきました。それでも今も大成工業の社長とも連絡取りますし、今もお付き合いされているんで。
カシマサッカースタジアムの修繕工事
八木橋:手がけられているその工事だと、カシマのサッカースタジアムの工事などもやられているという。
樋口:サッカースタジアムさんも、地元の上層開発工業さんのもとに、足場工事いただいてます。まあ、またいただけるかどうかはまた、その時その時ですけど、でもまあ、いただけるように努力はしていきたいなと思っています。
田久保:スタジアムの屋根の修繕ってなんかすごい、ちょっと特殊というか難しそうというか、形がちょっと違いますものね。
樋口:そうですね、形が違いますものですから。そうですね、足場を組んでいくのも一つ一つビルだったり、その建物に合わせて組んでいかないとですもんね。
八木橋:足場工事っていうのはすごいその鉄骨とか、もう本当にいろいろ部材っていうんですか、かなりその量が必要なのではないかなって思うんですけども。
樋口:そうですね。
八木橋:ああいうのもまた、何て言うんですかね、どれくらい持つというか、変なこと聞いて申し訳ありません、どれくらいの量がひとつの足場として保有されているのかなって。
樋口:足場資材は、1万平米ぐらいはあります。でもあとはやっぱりその今、規格がそこも、例えば現場に出しても、その規格、点検通ってないと使わせていただけないので、その辺も
ありますけど、リースである分と、あと自社で管理しているものと、やっぱり分けて、その現場に応じて出してような状況ですかね。
デジタル化への取り組みと課題
田久保:ここからは大海工業さんのDXとかデジタル化の取り組み、あとはそこから派生して会社の組織のところだったりとか、社員さんに対する福利厚生だったり働き方みたいなところ、考え方をいろいろ伺っていければと思っています。まず1個目の質問なんですけども、樋口社長がこうDXとかデジタル化って聞いて、一番最初に思い浮かぶものとか、こういう取り組みしてるなとか、そういったものってあったりしますか?
樋口:取り組みっていうか、自分がそのやっぱりDXまだまだだめなんで、社員から上がってきた意見を聞いて、まあLINEはみんな活用してると思うんですけど、Zoomですとか、またZoom以外でもそのミーティングだったり、そういう集まりも、結局先ほど言ったように自分とこの会社はその全国散っていることが多いんで。去年やろうやろうって言っててまだまだなところがあるんで、今年こそはそのDX、デジタル化、なんとかできればいいなって思ってるんですけど、元年にしようと。
業界団体のセミナー活用と意識改革
樋口:なんとか取り組んでいきたいなと思ってます。また一般社団法人茨城県経営者協会の方にも昨年入れていただいたんで、そこでそのいろんなDXだとか、その経営者にむけてとか社員に向けてとかのセミナーもたくさん案内が来てるんで、それを自分も参加しますし、従業員の中でも、これは従業員の担当が行ったほうがいいんじゃないかっていうのは行ってもらったりして、やっぱり少しずつでも取り残されないように、乗り遅れないように頑張っていきたいなとは思ってるんですけど。
田久保:今お話に出た茨城県経営者協会っていうのは、建設業の団体ではないですよね。いろんな業界の方が。
樋口:経営者なんですが、やっぱりそのDX化だったりそのいろんなセミナーは、建設業だけじゃなく、その経営者だけでもなく、その新しいリーダー作りのセミナーですとか、そのDX、経理担当に向けてもありますし、営業戦略においてのセミナーもありますし、いろんなそのセミナーを開催してるんですね。だから自分も去年入会したんですけど、入会できてよかったなって思ってますし、やっぱりそういいろいろな新しいこう繋がりだったり、いろんな情報いただいて、少しずつでも取り組んでいければありがたいなって思ってるんですけど。
社内コミュニケーションのデジタル化
田久保:社内の打ち合わせもZoomとかでやられることもあるんですか?
樋口:そうですね。自分は苦手ですけど、社員同士だったり、その監督とかは今Zoom少しずつですけど取り入れて、あとそのお客さまとかその打ち合わせも結構Zoom会議もあるんですね。だから自分はその会社でしか、まだあれなんですけど、みんなそのなんか自分の移動しながらこうなんかスマホとかから入ったりとかやってるんですかね。まあ自分もそこにそうできるようにないたいな、まずは自分が一番だめなんじゃないかなとは思ってるんですけど。
田久保:でも社員さんが、ある種自発的にというか、自分たちで勝手にというか、そういう取り組みを始めてるってことですよね。
樋口:そうですね、うちはもう自由っていうか、いいですね。やりたいことがあったら先ほどのセミナーとか資格にしてもそうですし、やりたいことはもうどんどん提案したり、どんどん実行していただいて、それでだめだと思ったらやめればいいし、大丈夫だと思えば、みんなにもいろんな人も広めて、会社単位でやっていこうと。まずはグループ単位でも個人単位でもいいんで、それでどんどんDX、デジタルだけじゃなくて、いろんなことはもう自由にどんどんやってくださいっていうのが。
現場に裁量を委ねる組織づくり
田久保:大海工業さんって多分職人さんと監督さん、どっちもいらっしゃるって感じですよね、社内に。結構あれですか、やっぱり社長もそうですし、若い方が多いんですか?
樋口:いや、若いのより中間とあとまたその一度退職された方もいますし、再雇用みたいな形で。
田久保:再雇用の方もいらっしゃるんですね。
樋口:あと途中事情があって、だけど来てくれる方も。帰ってきてくれるというような。
樋口:結局その、まあ20年ぐらいするとやっぱり自分が自由だっていうのが、なんとなくはこう浸透してくるじゃないですか。会社が自由だ。現場監督だったら。だから結構そんの聞いて、何人かは。また4月からもちょっと来てくれる方がいて、その人は「え、うちの会社でいいの?」って言ったんですけど。
田久保:結構もう歴戦の猛者みたいな方なんですか。
樋口:なんか、だけどお家来てくれるっていうんで、まあ諸条件はあったんで来てくれるんですけど、逆に自分も大丈夫かな、この人ちょっといいところの大手さんの人なんで。だから自分でいいのかなみたいな。
田久保:でも自分がその、現場が独立採算制っていうか、まあみんなどこの会社でもそうだと思うんですけど、それが自分が強くてですね。もう営業して現場渡したら自分だから。
「自由集合・自由解散」の飲み会スタイル
樋口:っていう感じなんで、だから来てくれてるのかなとは思うんですけど。やっぱり監督が増えれば、仕事も増えるわけじゃないですか。人材の方は今この人手不足ですけど、なんとかこういろんな繋がりで、全国集められるシステムを構築したと思ってるんで。
八木橋:全国なんですね、全国で集まって。
樋口:そうですね、全国で来てもらったりその現場であれだったり、ま自分たちが監督つけなきゃなんないときは、そのちょっと何ヶ月かだけ考慮して、家庭の事情もあるでしょうし。そういうこと言ったらまずいのかもしれないですけど、独身さんはどんどん行ってもらってもいいかなとか。
田久保:比較的ね、比較的に。
樋口:家族持っても、小さい子供がいれば、ちょっと短期でいってくださいとか。まあそれは相談しながら出張も。独身でもやっぱ行きたくない人もいるし、家庭持ってても行きたい人もいれば行きたいける。まあそれは相談しながら、みんなでワンマンにならないように、みんな相談しながら今後もやっていければなって思ってるんですけど。そのデジタル化にしても何にしてもですね。
八木橋:なんかそうやって相談をできる環境っていうところがやっぱり人が集まってきてくれる要因なんですかね。なんかこうただ自由奔放ってわけじゃなくて、ちゃんとなんかこう相談していけるという。
樋口:そうなのかなもしれないですね。自由っていう。ちょっと話が脱線してしまうかもしれないですけど、自分とこの飲み会も、あんまりやらないようにはしてますけど、来れない人は来れないでいいんです。ただ「自由集合・自由解散」なんです。
田久保:えー!新しい!何時から何時じゃなくて。
社長の考える「信頼して任せる」経営
樋口:例えば6時ぐらいから始めますと。現場が遠くて家族的な友達のいろんな関係もあるでしょうから、6時ぐらいからやってます。で、帰りは田舎なんで、飲んだら代行さんっていうの呼ぶんですけど、もう各自手配してもらってですね、帰りたい時間に帰ってください。自由集合・自由解散。で、みんな揃ったら乾杯と同時に中締めをするんです。
田久保:えー、素晴らしい!
八木橋:それは初めて聞きました。
樋口:画期的なシステムだと思うんですけど。乾杯と同時に中締めをするんで、中締め終わったんで、飲んで気持ちよくなった人や、帰りたい人は、とっとと帰ってください。
田久保:すごい。素敵。
樋口:そうするとみんな来ますし。だから自由集合・自由解散です。時間遅れても、みんな現場もあるし、その着替えてあれしたい人もいるでしょうし。それはそれで、それだけは会社でいいですねって言われるんですけど、それはよくわかんないですけど。
八木橋:それ誰が考えたんですか?
樋口:それは、それだけは自分です。
八木橋:さすがです。
樋口:その方が行きやすいじゃないですか。
八木橋:いや行きやすいですよね。あとやっぱりよくこう飲み会行きたくないこう若者とかの話とかもよくありますけど、その自由さというか、まちょっと顔出しして、少しいたら帰っていくとか、飲まずにノンアルだけでちょっと30分とかっていうのがもしできるんだったら、なんかみんな自由に酸化できるスタイルだなって。
樋口:そうですね、自由がいいなって、やっぱ自分も窮屈な思いをしてきた時もあったし、行きたくないなって思うことも多々あったんで。今は自由です。自由にさせていただいてます。幸せです。
未経験でも「やる気」があれば即採用
田久保:いやなんかすごい飄々と話されてますけど、あの本当にご自身で創業されて、この規模の会社にされるまで多分本当にいろいろご苦労とかが多分あったんじゃないかなと思っていて。
樋口:まあ苦労、でもみんな自分は本当に周りがすごく周りに恵まれてるんで。だからまあ大変な時もね、やっぱり仕事のない時もあったんですけど、でもまあ大丈夫だ、もうなんとかなるっても、それだけで。みんなと協力してったら、なんとかなるんじゃないかなって、あのなるべくあの人と争わないで、あのうまく共存共栄できたらいいなって思うんですけど。
田久保:素晴らしいですね。なんか言える範囲でいいんですけど、社長のお人柄とその自由な社風以外でこう大海工業さんに人が集まってくる理由とか、なんかありますか?
樋口:あ、まあでもやっぱりそれはその、自分が全て集めてるわけやないんで、やっぱり自分のその知り合いだったり、今残ってる従業員や役員のツテだったり、協力会社が協力会社を呼んでなんで。最初はやっぱり自分がその人間の手配とかしたんですけど、今はもうみんな勝手にって言ったらまた言い方があれですけど、自分の現場の人間は自分が連れてきてみたいな。で足りない時は自分がサポートしてみたいな。
田久保:じゃあすごい本当に現場にかなり裁量があるんですね。
樋口:あります。もう自分その裁量ないです逆に。
経験よりも重視する「人柄」と「情熱」
樋口:出会いも、例えば自分はここ会社とか、ここで飼ってもらいたいとかって言っても、あの自分任されてるんでって言われて、あ、そうだよなみたいな。まあどうしてもって時はあれですけど、でも基本的にはやっぱり現場第一主義みたいな、現場至上主義。やっぱりそこで口を出すとうまくいけばいいんですけど、みんなは社長は営業だけやっててくださいって言われちゃうんで。
八木橋:でももうそれだけ任せてくれるから、もう自分で協力会社探してこようだったりとか、積極的になれるってことですよね。
樋口:そうですね、でも本当にそうです今。もうあの人間が足りないんで、社長あのどっかにこう声かけてもらっていいですかって、ほとんどなくなりましたもんね。
八木橋:すごいです。逆に自分が再確認できたんで本当にありがとうございます。
八木橋:そのなんかこう任せるのってでもちょっと不安だったりとか、大丈夫かなとか、こう思ったりとか、それはないんですか?
樋口:いや、その先ほど言った内装業じゃないですけど、結局自分の仕事が自分が一番その技術的には不安定なんじゃないかなと思うんで、逆に任せて、できる人に任せた方が、その例えばこのスタジオのクロスだったり、その幅木ですとか床にしても、みんな人それぞれやり方があると思うんです、足場にしても。自分の中で工程組んで、こういう順番でやってくってあると思うんですね。そうするとやっぱり自分のやり方が正しいかどうかは、そのまあ結果出来上がってみなければあれですですし。でも実際任せられてる方は自分のやり方があって、それで今うまくいってるんで、もう任せちゃった方が。だめだった時だけ、だめになりそうな時だけ相談ください。
最後の責任は取る覚悟
樋口:の方が、自分がいろんな仕事をしてきた結果、あのやっぱり任せたほうがうまくいくんじゃないかなっていう結論かなと。
八木橋:すごいその全幅の信頼を置いてらっしゃるんだなって今伺っていて感じました。すごいっていうのもあれなんですけど、信じて任せてるんだなって。
樋口:信じてますし、あとは自分ができないからです。信じるしか。でもやっぱりやってくれてるってことは、まあそれは本当に信頼してます。
田久保:未経験の方の採用とかも結構されるんですか?
樋口:そうですね、新卒だったり、あと転職だったりする場合は、あの全然大丈夫です。
田久保:そういう方のなんかこう教育とか育成的なところって、それこそなんかこう現場に任せてると、なかなかなかなか難しいんじゃないかなとか思ったりするんですけど、そうでもないんですか?結構もう現場で進んでいくんですか?
樋口:あと現場に入る前に、そのうちのその顧問ですとか、その一級技能持ってたり、その施工管理持ってる人で、空いてるちょうど現場が空いたっていう人もいますし、あとその国の制度を使って、あのそういう講習行かしたり、その辺はしっかり育成をして。あと技能実習生と特定技能の人も来るんですけど、やっぱりその人も現場に入る前に必ず訓練というか、そのこういう工事をしてっていうのはしてから送り出すんで。あとはまあやる気と笑顔と情熱で。やる気さえあればなんとかなると思うんですよね。だから全然自分は採用します、未経験でも。仕事も面接も断らない主義なんで。
仕事も面接も「断らない主義」
八木橋:やる気と笑顔と情熱。
樋口:そうですね、やる気さえあれば、気持ち大事ですよね。やる気さえあればもう、うちはあの面接来たら、あの話してないうちに「あの採用なんで」って。
八木橋:早い!
樋口:嫁が経理で会社にいるんですけど、面接したの?って。「いや、うちはもうすぐ即採用、やる気があれば」。
八木橋:そこ大事ですよね。
樋口:あとはもう皆さんが面接してくださいと。事務経理とか事務方は、その女の人たちがが多いんで、で面接っていうか話し合い相性が合うのかどうか確認してもらいたいですし。で現場の方は、もう自分は最近それ面接も、それだって見てあまりしてないかもしれないですね。ただ自分のスケジュールで空いてる時に来たら、もう即採用なんで。
田久保:じゃあちょっと即採用ていうからな、ていう。
樋口:でも自分はそのせっかく来たいって言ってるものは、仕事も基本的には断らない主義なんで。どんだけ忙しくても現場に断っちゃだめっていうんで。どうすんですかって言っても、なんとかなるからって。なんとかする私らがするんですよねって言われちゃうんですけど、確かに。
田久保:結構あれですもんね、創業してすぐ、いわゆるリーマンショックじゃないですけど、大変な時期もあったと思うんですけど。
樋口:そうです、だからその時に仕事がなくなって、大変だったんですけど、だからその時にいろんな長野のトンネル工事行ってたりですとか、こういろんなとこ行くようになりましたんで。
田久保:広げて、現場を。
樋口:やっぱ仕事はないんで。
田久保:やっぱその辺りの、その頃のご経験とかも、こう生かされてる感じなんですか、その断らない精神みたいなのも。
樋口:そうですね、やっぱりあの断ったら結局依頼してるってことは、誰かがやらなくては、その依頼した会社は困ってしまうわけですよね。そしたら今まで自分たちに依頼してくれてたのに、やっぱり他の会社に頼むってことは、今度頼んだから今度うちに回ってこなくなる可能性の方が高いわけじゃないですか。そう思ったらやっぱり頼られてるから依頼があるんだから、そこはどんなことしても答えていかないと、やっぱり信頼がなくなってしまうだろうてはみんなには言うんですよね。難しいんですけどね、やっぱり他の現場もやってたりするんで。でもそこは大事だと思うよって。
将来の展望と「生涯現役」の職場づくり
田久保:最後になんですけど、今そのデジタル化っていうところからちょっと派生していろいろ会社の事とかもお伺いしてきたんですけども、こう仕事多分これからもどんどん人も増えていくという中で、ま一方でこう残業時間の規制とかもあったりすると思うんですけども、なんか率直にこう社長の中で、ま先ほどあの元年みたいな話もありましたけれども、今後ちょっとこういうことやっていきたいなとか、なんかあったりしますか?
樋口:今後は、まあ仕事に対してもそうなんですけど、その自分はその年配の人も入ってきているんで、そういう人がその最後まで、例えばその建設業ができなくなった、体力的に苦しい、監督も難しいっていう時にですね、あの軽作業ではないですけど、働けるような組織づくり、あと商品とか開発だったり、何かできることって今考えてまして。少しずつ今計画に移せれば、今はちょっとまだ具体的には煮詰まってないですが、そういうふうにやっぱり最後までうちで完結できるようにっていうか、それが従業員からも、ちょっとあの年取った人から「社長あと何年でうちはもう現場きついよ」と。「その後考えてよ」と。なるほど。だから、まあ今考えてその何か、自分今あの農業の人とかいろんな漁業の人とかとも繋がりあるんで、そこをうまく建設業だけではなくいろんなマッチングして、あのそういう人たちがその建設業だけではなく漁業農業の人たちがこう手を取り合って、何か一緒にできるようなことができないかなとは思ってます。
大海工業株式会社 https://taikai-kougyou.co.jp/
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