進和建設工業が「200年耐久マンション」普及を目指す
更新日:2025/11/16
進和建設工業(大阪府堺区)は、SDGsの観点から「200年耐久マンション」の普及を通じて、脱炭素社会に貢献することを発表した。

200年耐久マンションは、住宅寿命を200年にすることを目標に、外断熱で中性化を防ぐなど、世代を超えたリノベーションを可能にするプラン。スケルトン・インフィル設計を駆使することで、躯体の建替えを不要としており、火災リスクを低減することで、資産価値を長期維持できる。「長寿命化したコンクリート住宅は、木造よりもエコである」という逆転の発想から提案に至ったという。

今回の取り組みは、日本の住宅寿命が平均約30年と世界的に短く、スクラップアンドビルドによってCO₂排出が続く現状を憂慮し、環境負荷の軽減を目的に実施。「長寿命こそ最大の環境配慮」という新たな概念を提示し、脱炭素・資源循環・SDGs「住み続けられるまちづくり」を追求していく方針である。
西田芳明会長は、「建物の環境性能は、建設時のCO₂排出量だけでなく、どれだけ長く使えるかで決まる。コンクリート住宅は建設時に多くのCO₂を排出しますが、200年の耐久を実現すれば、建替えによる排出や資源の浪費を大幅に減らせる。200マンションを通じて、建物を『消費する』から『継承する』継承する社会への転換を進めていきたい」と展望を述べた。
この記事を書いた人
クラフトバンク総研 編集長 佐藤 和彦
大学在学時よりフリーライターとして活動し、経済誌や建設・不動産の専門新聞社などに勤務。ゼネコンや一級建築士事務所、商社、建設ベンチャー、スタートアップ、不動産テックなど、累計1700社以上の取材経験を持つ。
2022年よりクラフトバンクに参画し、クラフトバンク総研の編集長に就任。企画立案や取材執筆、編集などを担当。現在は全国の建設会社の取材記事を担当。

