北八建設が地域再生プロジェクト・新拠点をオープン
更新日:2025/8/29
北八建設(福井県勝山市)は、まちの発掘拠点「IRIFUNE(いりふね)」をオープンする。IRIFUNEは、本町エリアでの滞在体験の向上を目指す、宿やカフェ(コワーキング利用可)、チャレンジショップなどの機能を備えた複合施設。街の賑わいが失われつつある状況を考慮し、解体工事などを手掛ける同社が、地域の未来を見据えた新たな取り組みとして、2023年度より全国の建築学生と共同で開始した。


まちの発掘拠点「IRIFUNE」は、昔から地元の人々に愛されてきた居酒屋「入船」を改修した。物件は、明治時代から残る建物であり、以前は料亭や宿泊施設、居酒屋など様々な形態で営業されており、様々な交流を生む拠点のような役割を果たしてきた。今回のオープンを機に、観光客と街、地元の人々を繋ぐきっかけになる拠点を目指す。


北八建設は、建築や解体事業などを展開しているが、ある物件の解体依頼を受けたことで、「解体が本当に街のためになるのか?」と疑問を抱き、譲り受けることを判断。地域の未来を見据え、同じ場所を活かす道を選んだ。建築学生や専門家との協力により、活用方法を検討し、改修プロジェクトを進めてきた経緯がある。

オープン初日となる8月24日には、IRIFUNEが位置する下後区の区長を招き、オープニングイベントを実施した。地域の未来を考え、勝山市に新しい価値を生み出す場として、この場所を育んでいく意志を確認した。
この記事を書いた人

クラフトバンク総研 編集長 佐藤 和彦
大学在学時よりフリーライターとして活動し、経済誌や建設・不動産の専門新聞社などに勤務。ゼネコンや一級建築士事務所、商社、建設ベンチャー、スタートアップ、不動産テックなど、累計1700社以上の取材経験を持つ。
2022年よりクラフトバンクに参画し、クラフトバンク総研の編集長に就任。企画立案や取材執筆、編集などを担当。現在は全国の建設会社の取材記事を担当。