五常協同組合らが就労体験を開く
更新日:2025/9/1
五常協同組合(愛知県豊明市)は、豊明市と同市の公共施設包括管理を受託しているJM(東京都千代田区)と共同で、8月21日に沓掛小学校の遊具塗装現場で就労体験を開いた。

五常協同組合は、代表理事の榎本智仁氏(愛知県豊田市の足場施工会社SSの代表取締役)が理事長を務め、建設業の共同購買事業や共同受注事業を展開する団体。当日は、市内の通所介護施設に通う2人が、同小学校のジャングルジムで技能者の指導・サポートを受けながら、実際の塗装作業を実施。作業前には、塗装の基本や塗料・道具、作業手順を学んだ他、建設業における「安全第一」の重要性や品質を左右するポイントなどに関する理解を深めた。

豊明市は「誰もが働けるまち・とよあけ」を掲げており、様々な就労支援を展開しているが、職業体験が可能な機会が少ないことを憂慮し、今回はサービス事業所・事業者・行政が連携。職業訓練の場の創出を手掛けている。五常協同組合の榎本代表理事は、「地域・事業者・未来世代の『三方良し』の精神で取り組み、将来の働く機会作りや建設業の理解浸透に全力を尽くしたい」と意気込みを述べた。

今後は他の現場でも見学・体験を行う方針であり、就労支援B型施設に通いながらの一般就労を見据え、公共工事現場で見学・体験を継続的に開催する予定である。

関連記事:業界リーダーに迫る 『SSが「教育」重視の施策で業界の先陣を切る』
この記事を書いた人

クラフトバンク総研 編集長 佐藤 和彦
大学在学時よりフリーライターとして活動し、経済誌や建設・不動産の専門新聞社などに勤務。ゼネコンや一級建築士事務所、商社、建設ベンチャー、スタートアップ、不動産テックなど、累計1700社以上の取材経験を持つ。
2022年よりクラフトバンクに参画し、クラフトバンク総研の編集長に就任。企画立案や取材執筆、編集などを担当。現在は全国の建設会社の取材記事を担当。