昇降アシスト装置の販売を開始 トーヨーコーケン
更新日:2025/4/25

重量物搬送機器メーカーのトーヨーコーケン(東京都江東区)は、人・物の昇降作業をウインチの力でアシストする「昇降力」の販売を開始した。同製品は、作業者の昇り降りの荷重変化を検知し、自動的に電動巻き上げ機がサポートすることで、作業者の負荷を軽減する昇降アシスト装置。作業者の体重に左右されず、昇る速度も自在に調整できる。

アシスト方法は、電動ホイストと作業員の体重を基準重量として記憶し、ハシゴを昇降する作業者の重量変化に応じて、各々の負荷を軽減する仕組み。アシスト力は、無段階で最大110㌔までの調整が可能。専用の昇降レールなどは不要で、約16㌔の本体を吊るすだけで使用できる。数十メートルの高さに及ぶ送電線鉄塔の点検や基礎工事の際は、重い工具を背負って昇り降りを繰り返す作業員の負担は大きく、人手不足・高齢化に悩む現場に解決策を提供する。
トーヨーコーケンは、一般の工事現場や工場・プラント向けにも販売を予定しており、価格は110万円(税込)。初年度は100台の販売を目指す方針だ。
「昇降力」は、7月24日~26日に東京ビッグサイト開催した「メンテナンス・レジリエンスTOKYO2024」でも展示され、多くの来場者が関心を寄せていた。来場者からは、マンホール下や煙突、サイロ、橋梁などの場所で活用できそうとの意見が上がり、今後の販路開拓におけるヒントを得たようだ。

同社は、9月11日からの3日間、インテックス大阪で開催される「第4回建設DX展 大阪」に出展し、昇降力の展示を予定している。
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クラフトバンク総研 編集長 佐藤 和彦
大学在学時よりフリーライターとして活動し、経済誌や建設・不動産の専門新聞社などに勤務。ゼネコンや一級建築士事務所、商社、建設ベンチャー、スタートアップ、不動産テックなど、累計1700社以上の取材経験を持つ。
2022年よりクラフトバンクに参画し、クラフトバンク総研の編集長に就任。企画立案や取材執筆、編集などを担当。現在は全国の建設会社の取材記事を担当。