全国建設青年会議が全国大会を開催
更新日:2025/12/14
全国建設青年会議は12月5日、都内で第30回となる全国大会(主管・中部建設青年会議)を開いた。大会テーマを「コンストラクションプライド~想いを共有し、そして伝えよう~」に設定し、業界の変革に向け思いを新たにした。会場となったリーガロイヤルホテル東京には、全国の会員や国土交通省の来賓など約600人が参集した。

冒頭、岡田司会長が「我々が取り組むべき最大の課題は、明日の建設業を支える担い手を確保することだ。仕事に対する誇り、地域に対する愛着など、今まで心に秘めてきた思いを言語化することにより、今後の原動力としていこう」とした上で、「ピッチコンテストを通じて、我々一人ひとりが自分自身の言葉で建設業の魅力を語れるようになり、建設業が選ばれる『ナンバー1』の業界になるよう皆様と取り組んでいきたい」と呼び掛けた。
続いて、金子恭之国土交通大臣が「地域の守り手として、現場の最前線で懸命に復旧復興に取り組んで下さり感謝を申し上げる」とした上で、「建設業の働き方改革を着実に進めるとともに、担い手の確保・育成に全力を尽くす。建設業が若者から選ばれ、働きたいと思える魅力的な産業となるよう、賃上げ等の処遇改善や週休2日が確保できる働き方改革を推進していくことが重要だ。未来への一歩に向けて新4Kの実現に取り組んでいく」と挨拶した。

挨拶後には、国土交通省の廣瀬昌由技監が「建設業を巡る最近の話題」と題し講演。第1部のピッチコンテストは「わたしのコンストラクション・プライド」をテーマに実施し、地方予選を勝ち抜いた代表者らが大会テーマに沿って自社や地域での活動事例や先進的な取り組みを紹介し、会場を沸かせた。審査員と会員の投票により、高校生を対象にした建設業のクイズ大会「コンストラクション甲子園」を行っている北海道建青会の渡辺慶人氏が優勝した。第2部のアフタートークとパネルディスカッションには、新建新聞社の酒井真一編集長や重機女子でインフルエンサーの東香織氏、全国建設青年会議の清水良保氏らが登壇し「仮囲いを透明に替え、カフェを設置して開かれた現場を」「異業種とコラボしPRするべき」等と意見を交わした。



<コンテストに登壇したブロック代表とテーマは以下の通り>
▽中部ブロック―平野組(三重県)平野高大取締役「科学者として建設業を通して人を幸せにする」
▽九州ブロック―ヤマグチ(鹿児島県)山口秀典代表取締役副社長「地域建設業をプロデュースしていこう」
▽北陸ブロック―松嶋建設(富山県)松嶋幸治代表取締役専務「地方学生と挑む!広域災害での宇宙技術」
▽関東ブロック―長山工業(茨城県)長山朋之代表取締役「若手人材の確保に向けて ~入職率UP 離職率DOWNのために~」
▽四国ブロック―福留開発(高知県)大場将史代表取締役「私が高知で建設業に従事する意義」
▽近畿ブロック―大翔(滋賀県)吉田翔太専務取締役「日本のシビルエンジニア」
▽中国ブロック―熊高組(広島県)熊高洋一取締役副社長「会長どこまで任せるんですか?」
▽北海道ブロック―秋津道路(北海道)渡辺慶人代表取締役社長「コンストラクション甲子園 ~未来を創る若き力~」
▽東北ブロック―菅野建設(福島県)菅野太喜常務取締役「リ・スタート to リ・ブライト ~輝ける未来へ~」
2026年の全国建設青年会議は四国建設青年会議の主管で開かれる予定だ。
この記事を書いた人
クラフトバンク総研 記者 松本雄一
新卒で建通新聞社に入社し、沼津支局に7年間勤務。
在籍時は各自治体や建設関連団体、地場ゼネコンなどを担当し、多くのインタビュー取材を実施。
その後、教育ベンチャーや自動車業界のメディアで広告営業・記者を経験。
2025年にクラフトバンクに参画し、記者として全国の建設会社を取材する。

