「ふじさん工業用水道 新ポンプ場建設工事」の安全祈願祭
更新日:2026/4/13
静岡県企業局が計画する「ふじさん工業用水道 新ポンプ場建設工事」の安全祈願祭が4月9日、富士市内で開かれた。

今回の安全祈願祭は、国内初となる工業用水の「ウォーターPPPレベル3.5」の事業に関連するもの。発注者や地元自治体、施工者代表の大豊建設(東京都中央区)などの関係者が50人ほど参加し無事故での工事完了を祈った。

神事の後、挨拶に立った静岡県企業局の川田剛宏局長は、「製紙業を始めとする企業に、工業用水を供給し経済産業活動を担ってきたが、水需要の減少や施設・管路の老朽化対策で莫大な更新費用が見込まれる」と事業の経緯を説明。その上で、「民間の創意工夫に富んだ技術を取り入れ、整備費と維持管理費の削減を目指す。安全管理に万全を期しながら、持てる技術を存分に発揮し、建設工事に取り組んでほしい」と期待を寄せた。

これを受け大豊建設の浅田潤一専務執行役員が、「工業用水路を次の時代に繋ぐ重要な基盤整備工事だ。大きな役割と責任、使命を改めて感じている。官民が連携しながら、各社の強みを生かし地域発展に貢献したい」と決意を述べた。

同事業は工業用水の原水の取水を、濁度が低く高低差を抑えられる「旧・富士川工水(芝川水源)」に移行を進めながら、官民が連携して新規ポンプ場整備と既存設備の維持管理を手掛ける計画である。将来的には、維持管理費用の削減と断水リスク軽減を目指す方針を示している。

新ポンプ場整備の受注者は、大豊建設・建設技術研究所・徳倉建設・石井組・荏原実業・明電舎ふじさん工業用水道事業設計・施工JV。契約金額は約53億円。計画水量は1日当たり18万800立方㍍。2028年度までにポンプ棟と原水槽、雨水調整池を新設する方針である。その後は、施工に携わる6社にウォーターエージェンシーも加わったグループで民間ノウハウを生かした経費削減、長期更新計画の策定、人材の確保・定着といった事業を推進する。今後の工業用水道事業の試金石として注目される。
この記事を書いた人
クラフトバンク総研 記者 信夫 惇
建通新聞社に10年間勤務。東京支局・浜松支局・岐阜支局にて、県庁などの各自治体や、建設関連団体、地場ゼネコン、専門工事会社などを担当し、数多くのインタビューや工事に関する取材に携わる。
2024年にクラフトバンクに参画。特集の企画立案や編集、執筆などを手掛けている。

