山田 凌さん(有限会社アイオー浄化槽・代表取締役社長)
更新日:2025/5/19
創業からまもなく30年を迎える同社で、2023年7月に代表取締役に就任した。水処理系プラントエンジニアリング会社で7年ほど勤務し、現場代理人・監理技術者として経験を蓄積。2019年に先代である実父からの要請を受け、専務として家業に加わったことを「迷いはあったが、戻るなら今しかないと覚悟を決めた」と振り返る。


入社後は、浄化槽の維持管理・修理に加え、給排水設備工事や水トラブル対応などに事業領域を拡大。体制整備と技術者育成にも注力しており、「役割を明確化し、外部との接点を作ることで、責任感も自然と芽生える」と方針を述べる。福利厚生の一環として社内ジムも整備し、社員が働きやすく成長できる環境づくりにも気を配る。会社のホームページやSNSによる情報も積極的に発信し、若手人材の応募が増加したことを「嬉しいが、まだ足りない」と認識する通り、雇用条件の見直しや待遇改善などの組織強化にも余念がない。


目標とするのは「会社・社員・顧客の三方良し」を実現できる企業として定着すること。「達成までの道のりは長いが、少し無理をしてでも挑戦を続ける」と果敢なスタイルを示す。現場では「お客さまの要望を具現化できた充実感は格別。難所・難工事ほど燃える」と胸を張るほど、自社の対応力と技術に誇りを滲ませる。理想を叶える日は、いつ頃になるのか。筆者は、そう遠い未来ではないと確信している。


有限会社アイオー浄化槽のHP:https://www.aio-j.com/
この記事を書いた人

クラフトバンク総研 記者 川村 智子
新卒で入社した建設コンサルタントで、農地における経済効果の算定やBCP策定などに従事。
建設業の動向や他社の取り組みなどに興味を持ち、建通新聞社では都庁と23区を担当する。
在籍時は、各行政の特徴や課題に関する情報発信に携わる。2024年よりクラフトバンクに参画。
記者として企画立案や取材執筆などを手掛けている。