社会を豊かにするための”Make a GOOD PLACE”~株式会社GOOD PLACE
更新日:2026/1/10
▼目次
- 1 建築・オフィス・総務を軸とした3つの事業
- 2 建築のハードと総務のソフトを繋ぐユニークなビジネスモデル
- 3 現場に常駐して顧客の課題を肌で感じる
- 4 「GOOD PLACE」への社名変更に込められた想い
- 5 グループ会社の枠を超えたブランドの確立
- 6 東京・大阪を拠点とした組織の規模感
- 7 企業の保養所をホテルへ変えるコンバージョン事業
- 8 土木設計から建築の世界へ飛び込んだキャリア
- 9 営業と現場管理を同時にこなす「二足のわらじ」
- 10 大阪支店の縮小危機に直面したリーダー時代
- 11 本社の助けを借りずに大規模プロジェクトに挑む
- 12 尼崎で実現した世界最大級のシェアハウス
- 13 グローバルな視点を取り入れた空間戦略
- 14 外資系企業の日本進出をサポートするパートナーシップ
- 15 社員の主体性から生まれた新領域への挑戦
- 16 建設現場のDXを加速させる「リノベ&ICT」プロジェクト
- 17 360度ウェアラブルカメラによる現地調査の効率化
- 18 CADデータの差異を自動抽出する「MEIDEL」の活用
- 19 スモールスタートで検証し、水平展開する仕組み
- 20 「働く、住まう、遊ぶ」をテーマにした次期計画
- 21 デジタルの先にある「人ならでは」の体験価値
- 22 社員の夢や自己実現を支える企業文化の醸成
2025年10月19日(日)15:00~15:55
株式会社GOOD PLACE 代表取締役社長 宮信司さん
リクルートグループのリフォーム業務を手がける企業としてスタートし、現在は大和ハウスグループの一員として、「Make a GOOD PLACE」をブランドコンセプトに掲げる株式会社GOOD PLACE。建物のリノベーション、オフィス構築、バックオフィス業務のアウトソーシングという三つの事業を通じて、「より良い場」の創造に取り組む建築会社です。
「建設業は、モノづくりを通じて人をつくる仕事」と語るのは、代表取締役の宮社長。今回は、社内で進めるデジタル化の取り組みや、デジタル化の進展に伴う課題、そして今後チャレンジしたいことなどについて、じっくりとお話を伺いました。
建築・オフィス・総務を軸とした3つの事業
クラフトバンク金村(以下、金村):株式会社GOOD PLACEがどのような事業を展開されている会社なのか、詳しく教えていただけますか。
宮信司さん(以下、宮):事業としては大きく分けて3つの柱があります。基本的には建築業が主体ですが、1つ目は建物のリノベーション事業です。オフィスビルを1棟丸ごとリノベーションしたり、企業の保養所や寮をホテルやシェアハウスにコンバージョンしたりしています。
金村:建物の用途自体を変えてしまうような大規模なリノベーションも手がけていらっしゃるのですね。
宮:2つ目は、弊社の基幹事業であるオフィス構築です。単に内装を整えるだけでなく、その企業の働き方や風土、文化をどうオフィスに反映させるかを企画段階から提案しています。そして3つ目が、総務アウトソーシング事業です。バックオフィスの側面から、企業の運営を多角的に支えています。
建築のハードと総務のソフトを繋ぐユニークなビジネスモデル
金村:内装工事などのハード面だけでなく、総務のアウトソーシングというソフト面までカバーされているのは、建設業界の中でも非常にユニークだと感じます。この事業を始められたきっかけは何だったのでしょうか。
宮:元々はリクルートという会社の中で、アウトソーシングという形でバックオフィス業務を請け負っていたのが始まりです。それをより多くの企業に展開していこうと考えました。
金村:リクルートの流れを汲んでいるのですね。なぜ総務という領域に注目されたのですか。
宮:オフィスの移転や改修を決定する最初の起点は、多くの場合、総務の方々です。その総務の皆さんと日常的に深く関わり、信頼関係を築くことで、オフィス構築のニーズをいち早くキャッチできると考えたからです。
現場に常駐して顧客の課題を肌で感じる
宮:顧客のオフィスに常駐して業務を支えることで、その企業が抱える課題が直接見えるようになります。どのようなことに困っているのか、働き方のどこに改善の余地があるのかを、肌で感じることができるのです。
金村:外部から提案するだけでなく、中から課題を見つけていくというアプローチですね。
宮:自分たちが現場を知ることで、より実効性の高い提案が可能になります。そこで得た知見を自分たちのノウハウとして蓄積し、オフィス構築やリノベーションの事業に還元していくというサイクルを回しています。
金村:まさに建設とサービスが融合した、他に類を見ないビジネスモデルだと言えますね。
「GOOD PLACE」への社名変更に込められた想い
金村:社名を「株式会社GOOD PLACE」に変更されたのは、昨年のこととお聞きしました。この社名にはどのような想いやコンセプトが込められているのでしょうか。
宮:リノベーション、オフィス構築、アウトソーシングという3つの事業に共通しているのは、「場」であると考えています。人々が集まる場、働く場、そしてその環境を快適に整える場。私たちは、この「場」をより良いものにしていきたいという強い想いがあります。
金村:「場」を創造し、より良くしていくという決意表明のような社名ですね。
宮:社内で検討を重ねる中で、私たちの価値観を最もシンプルかつ強力に伝える言葉として「Make a GOOD PLACE」というコンセプトを掲げました。それをそのまま社名にすることで、自分たちの存在意義を社会に示していこうと考えたのです。
グループ会社の枠を超えたブランドの確立
金村:社名変更にあたっては、社内でも様々な議論があったのではないかと思います。特にグループ会社としての立場もある中で、決定に至るまでの経緯を教えてください。
宮:おっしゃる通り、弊社はグループ会社であり、親会社の意向も重要でした。旧社名は「コスモスモア」でしたが、37年間親しまれた名前を変えること、そしてグループの象徴である「コスモス」を外すことについては、非常に高いハードルがありました。
金村:長年培ってきたブランドを手放すのは、大きな決断だったはずです。
宮:それでも、私たちが何者であり、何を目指しているのかを明確に伝えるためには、この変更が必要だと判断しました。紆余曲折はありましたが、最終的には自分たちの意志を貫き、新しいアイデンティティを確立することに舵を切ったのです。
東京・大阪を拠点とした組織の規模感
金村:現在の会社の規模や、拠点ごとの体制について教えていただけますか。
宮:拠点は東京と大阪の2箇所です。人数としては、東京に約250名、大阪に約20名が在籍しています。そのうち、アウトソーシング事業に約70名が携わっており、残りの約200名が建築関連の業務に従事しています。
金村:200名体制での建築事業となると、かなり大規模な案件もこなせる体制ですね。
宮:そうですね。オフィスだけでなく、全国各地で様々な案件を手がけています。リノベーション事業ではオフィスビルが中心ですが、企業の保養所をホテルへ転換するなど、非住宅の物件も幅広くカバーしています。
企業の保養所をホテルへ変えるコンバージョン事業
金村:先ほどお話しに出た保養所のリノベーションについて、具体的な事例を伺えますか。
宮:最近の事例では、淡路島にある企業の保養所を1棟丸ごとホテルにコンバージョンするプロジェクトを手がけました。外観や空間デザインを洗練されたものに一新し、新たな価値を生み出しています。
金村:オフィス以外の空間作りにおいても、デザイン性の高さが際立っていますね。
宮:ホームページにも写真を掲載していますが、非常にスタイリッシュな空間に仕上がりました。単なる改修ではなく、その場所が持つポテンシャルを最大限に引き出し、人々が「行きたい」と思える場所を作ることを大切にしています。
土木設計から建築の世界へ飛び込んだキャリア
金村:宮さんご自身のキャリアについても伺いたいのですが、GOOD PLACEに入社される前は、どのようなお仕事をされていたのですか。
宮:実は、以前はダムや橋、トンネルなどの設計エンジニアをしていました。完全に土木の世界ですね。大学を卒業してからしばらくその道を歩んでいました。
金村:土木から建築、それも内装やオフィス構築の世界に転身されたのは驚きです。どのような心境の変化があったのでしょうか。
宮:一度立ち止まって自分のやりたいことを考えた時に、技術を売るような営業職に挑戦したいと思ったのです。また、何事も徹底的にやり遂げる社風に惹かれ、24年前に中途採用で入社しました。建築に関しては、当時は全くの素人でした。
営業と現場管理を同時にこなす「二足のわらじ」
金村:入社当時は、どのような働き方をされていたのですか。
宮:通常、営業と現場管理は別々の担当者が行いますが、私は「両方やらせてほしい」と志願しました。自分で営業してきた案件は、自分で現場も見たい。そうすることで、お客様の要望をより忠実にかたちにできると考えたからです。
金村:非常にバイタリティ溢れる働き方ですね。会社としてもそれを認めてくれたのですか。
宮:社風として「やりたいならやってみろ」という寛容さがありました。自分で営業し、現場に立ち、責任を持って完遂する。その「二足のわらじ」の経験が、今の自分の土台になっています。
大阪支店の縮小危機に直面したリーダー時代
金村:これまで手がけてこられた仕事の中で、特に印象に残っているエピソードがあれば教えてください。
宮:大阪支店の支店長を務めていた時期のことです。当時、景気の影響もあり支店の規模を大幅に縮小せざるを得ない状況に追い込まれました。オフィス事業やインテリア事業のメンバーを東京に集中させ、大阪は最小限の体制にするという決定が下されたのです。
金村:支店長として、非常に苦しい時期を過ごされたのですね。
宮:このままでは大阪支店がなくなってしまうという強い危機感がありました。外部要因に左右されず、自分たちの力で立ち上がるためにはどうすればいいか。そこから、大きな挑戦が始まりました。
本社の助けを借りずに大規模プロジェクトに挑む
金村:その危機をどのように乗り越えられたのでしょうか。
宮:関西電力様から遊休地の活用についてご相談いただいたのが大きな転機でした。これを新たなビジネスチャンスと捉え、自分たちのネットワークを駆使して「関西初の大規模シェアハウス」を作る提案をしました。
金村:本社の支援を受けずにプロジェクトを進められたそうですね。
宮:設計も現場も営業も、すべて大阪のメンバーだけでやり遂げると宣言しました。本社から人を送るという話もありましたが、あえて断りました。自分たちの力で実績を作らなければ、縮小の連鎖から抜け出せないと思ったからです。
尼崎で実現した世界最大級のシェアハウス
金村:そのプロジェクトは、どのような結果になったのでしょうか。
宮:兵庫県尼崎市のボートレース場に隣接する場所で、全110室という世界最大級のシェアハウスを完成させることができました。総工費は約6億円。本社の力を借りずにやり切ったことは、メンバーにとっても大きな自信になりました。
金村:110室は、当時としては驚異的な規模ですね。
宮:この成功をきっかけに、大阪支店は再び活気を取り戻し、成長へと転じることができました。今振り返っても、自分たちの居場所を自分たちの手で守り抜いた、非常に感慨深い仕事です。
グローバルな視点を取り入れた空間戦略
金村:尼崎のシェアハウスでは、ターゲット設定も非常に戦略的だったと伺いました。
宮:ボートレース場の隣という立地は、国内の感覚ではネガティブに捉えられることもありますが、世界に目を向ければ「日本は治安が良い」という前提があります。海外の方から見れば、非常に魅力的な場所になり得ると考えました。
金村:視点を変えることで、場所の価値を再定義したのですね。
宮:運営会社とも協力し、海外の人たちを積極的に集める戦略をとりました。グローバルな視点を持つことで、従来の常識に縛られない新しい「場」のあり方を提示できたと思っています。
外資系企業の日本進出をサポートするパートナーシップ
金村:最近では、海外企業との関わりも増えているのでしょうか。
宮:外資系企業が日本にオフィスを構える際のパートナーとして選んでいただく機会が非常に増えています。私たちの強みは、グローバルな要望を日本の商習慣や建築基準にローカライズして提案できる点にあります。
金村:海外と日本の橋渡し役を担っているわけですね。
宮:海外の企業は、日本のビル工事特有のルール、例えば設備工事はビル側が指定する業者が行う(B工事)といった慣習を知りません。そうした細かな仕様やルールの違いを丁寧に説明し、納得感のある調整を行っています。
社員の主体性から生まれた新領域への挑戦
金村:語学に堪能な社員を積極的に採用されているのですか。
宮:初めから語学力を基準に採用していたわけではありません。社員の中から「海外の仕事がやりたい」という自発的な提案が上がってきたのがきっかけです。
金村:社員の「やりたい」という声が、事業を広げているのですね。
宮:弊社には、新しい事業を提案できる仕組みがあります。その中から海外案件に特化したチームが結成され、実績を積み上げてきました。自分たちの意志で市場を切り拓いていく姿勢は、まさに弊社のDNAだと言えます。
建設現場のDXを加速させる「リノベ&ICT」プロジェクト
金村:ここからは、デジタルの取り組みについてお伺いします。現在、特に力を入れているプロジェクトはありますか。
宮:「リノベ&ICT」というプロジェクトを立ち上げ、ICTを積極的に現場に取り入れています。建築業には法的に義務付けられた書類や膨大な写真管理がありますが、これをデジタル化することで業務効率を飛躍的に高めています。
金村:具体的にはどのようなツールを導入されているのでしょうか。
宮:BIMや3Dパースの活用はもちろん、施工体制台帳の管理には「グリーンファイル」、工事写真の共有には「アンドパッド」を導入し、現場監督の負担軽減を図っています。
360度ウェアラブルカメラによる現地調査の効率化
金村:現場の状況把握を効率化するための独自の取り組みはありますか。
宮:360度ウェアラブルカメラを活用した現地調査を行っています。全国に拠点があるお客様の場合、全ての現場に何度も足を運ぶのは大変なコストになりますが、このカメラを使えば一度の訪問で全ての状況を記録できます。
金村:撮り逃しを防ぎ、後から何度でも確認できるのは大きなメリットですね。
宮:歩いた軌跡が図面と連動して記録される「OpenSpace」というシステムを使っています。設計者や施工担当者が後から図面上のポイントを指定すれば、その場所の360度画像を確認できる。これにより、現地再調査の手間を大幅に削減しています。
CADデータの差異を自動抽出する「MEIDEL」の活用
金村:設計業務のデジタル化についても進捗を教えてください。
宮:設計の変更履歴を正確に把握するために「MEIDEL(メイデル)」というソフトを導入しています。修正前と修正後のCADデータを重ね合わせることで、どこがどのように変わったかを自動で抽出してくれるツールです。
金村:細かな修正箇所を目視で探すのは大変な作業ですが、それが自動化されるわけですね。
宮:変更箇所が吹き出しで表示されるため、お客様への説明もスムーズになります。また、現場での手戻りや施工ミスの防止にも直結します。こうしたツールの導入により、設計から施工までのプロセスをより正確で効率的なものにしています。
スモールスタートで検証し、水平展開する仕組み
金村:新しいツールを導入する際、社内での抵抗感はありませんか。
宮:まずは大阪支店などでスモールスタートし、実際に効果があるかを徹底的に検証します。そこで「これは使える」と確信を得たものだけを全体に広げていくようにしています。
金村:いきなり全社で導入するのではなく、段階を踏むのですね。
宮:若手社員を中心にプロジェクトチームを組み、彼らが「良い」と思ったものを採用しています。若い世代が熱意を持って使いこなしている姿を見れば、周りも自然とついてくるようになります。現場の声からボトムアップで進めるのが私たちのスタイルです。
「働く、住まう、遊ぶ」をテーマにした次期計画
金村:これからのGOOD PLACEの展望についてお聞かせください。
宮:次期中期経営計画では、「働く、住まう、遊ぶ」という3つのテーマを掲げています。これまでは「働く」場所としてのオフィス構築が中心でしたが、今後はその領域をさらに広げていきたいと考えています。
金村:「遊ぶ」というキーワードが非常に気になります。具体的にはどのようなイメージですか。
宮:これまでも、フットサルコートの「MIFA Football Park」や「NIKE TOKYO PARK」といったスポーツ施設の構築に携わってきました。単なる箱作りではなく、体験やレジャーの要素を含んだ「場」の創造に、より深く関わっていきたいと考えています。
デジタルの先にある「人ならでは」の体験価値
金村:デジタル化が進む中で、あえて「体験」や「遊び」に注目されるのはなぜでしょうか。
宮:デジタル技術が進化すればするほど、人は「人ならでは」の体験や、リアルな場での感動を求めるようになると感じています。私たちが手がける「場」を通じて、人々の心が動く瞬間を創り出したいのです。
金村:デジタルの効率化を追求しつつ、その先にある人間らしい豊かさを目指しているのですね。
宮:そうです。利便性だけでなく、ワクワクするような体験を提供できる「GOOD PLACE」を増やしていきたい。それが、私たちが目指す未来の姿です。
社員の夢や自己実現を支える企業文化の醸成
金村:最後に、宮さんが社長として大切にされている想いを教えてください。
宮:社員がワクワクしながら仕事に取り組める環境を作ることです。一人ひとりが自分の夢や自己実現をこの会社で叶えられる、そんな場所にしていきたい。主体的に考え、挑戦し続けることができる文化を、これからも守り育てていきたいと思っています。
金村:「場」を作る会社として、まずは社員にとっての「GOOD PLACE」であることを大切にされているのですね。
■株式会社GOOD PLACE https://www.goodplace.co.jp/
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