蓄積した知見を強みに、今元塗装が地域社会の未来を担う
更新日:2026/2/16
今元塗装(宮崎県都城市)の今元大喜社長は、日本塗装工業会・宮崎県支部の青年部会長を務めている。青年部では、約15人の会員を束ね、建設塗装分野の技術向上と経営基盤の強化に取り組む。宮崎県支部は昨年、設立60周年を迎えた。今元社長も各社間で綿密なコミュニケーションが取れるよう、積極的な情報共有を進めており、時代の流れを迅速に捉えられるよう趣向を凝らしている。


今元社長は大学卒業後、水処理装置のメーカーに就職した。家業を継ぐ意志はなく営業マンとして着実に成果を上げていた。しかし、「誰かの指示で動くよりも、自ら主体的に判断し、意思決定に関わりたい」との思いが日に日に増し、帰郷する決断に至ったという。入社後は、1級塗装技能士をはじめ土木・建築の1級施工管理技士などの資格を次々と取得。日々、技術を研鑽する実直な姿勢や持ち前の行動力、若さなどが会員らに評価され、32歳という早さで部会長に抜擢された。青年部の存在意義を、「年齢の近い同業者同士で率直に知見を共有し、結束を高めること」と定義。自身が30代で社長に就任した経験なども活かしながら、若手経営者の育成にも心を砕く。「青年部での活動は、いずれ親部の基盤となり、団体全体を円滑化する要となる」と見立てており、「まずは、堂地隆一支部長が率いる親部に後れを取らないよう積極的な活動を心掛ける」と基本スタンスを掲げている。

県支部では青年部も協力し、以前から宮崎県などが主催する「技能まつり」に参加し塗装の魅力を伝えてきた。今年11月には、青年部単独では初めての試みとして、都城市の山田町商工会青年部が主催する「お仕事体験 わくわくWorks」に出展。60人の子供たちと一緒に小鉢の色塗りを実施するなど、建設業が身近な存在であると周知することで、地域との関係を繋ぐ役割も果たしている。自社では、提案から設計・施工、維持・管理のトータルサポート体制を構築できたことで、顧客からの厚い信頼を獲得。近年では、YouTubeチャンネルを開設し、今元社長自らが塗装に関する正しい情報を発信するなど、新たな可能性を模索する姿も見せている。

「建設業で、塗装が一番好きな工種」と笑顔を見せる今元氏は、現在35歳と伸び代の大きい期待が高まる存在だ。地域を代表する塗装業者として、蓄積してきた知見をいかに青年部に還元するかが、現状打破の鍵となりそうだ。部会長としての責務を担いながら、本業の社長業でも組織を牽引する姿は、地域の未来を担う象徴とも言える。会社の理念は「主体性を持ち、社会貢献にたずさわり、信頼される技術企業」。創業50年近く培ってきた歴史・専門性・技術を武器に、今後も今元塗装は社員一丸となった躍進を目指していく。


この記事を書いた人
クラフトバンク総研 記者 信夫 惇
建通新聞社に10年間勤務。東京支局・浜松支局・岐阜支局にて、県庁などの各自治体や、建設関連団体、地場ゼネコン、専門工事会社などを担当し、数多くのインタビューや工事に関する取材に携わる。
2024年にクラフトバンクに参画。特集の企画立案や編集、執筆などを手掛けている。








