クラフトバンク総研

西川潤さん(リ・クリエイト ファクトリー合同会社・代表取締役)

更新日:2025/6/2

 「これまで挑戦の連続だった」と2019年の法人化から現在までの経緯を振り返る。塗装・防水工事を手掛けながら技術の研鑽を続けたことで、資格取得を経てロープ技術を習得した。業務の幅を広げたことで、着実に売り上げを拡大。ロープ技術と塗装・防水施工を掛け合わせ、より高度な対応を実現し大規模修繕など高単価の案件を増加できたという。その後、ロープのみでは困難な現場の応対も可能にするなど、細部にまで行き届いたサービスが顧客からの信頼に繋がっている。

 「建設業界には、『荒々しい』『ガテン系』というイメージが根強いが、実態は異なることを強調したい」と明言する。特にロープアクセス工法は危険極まる仕事ではなく、「安全で洗練された技術として認識されるべき」と付け加える。技術者を正しく育成するためのプラットフォームとして、SNSや講習などで正しい情報の積極的な発信に努めている。

今春、広島市内にて中四国地方で初となるロープアクセスのトレーニングセンターを開設する。道具の販売や講習会を通じ、地域での技術普及にも力を注ぐ。「ロープ技術は、可能性に満ちた魅力的な工種。活用の幅を追求することで、組織全体の専門性を高めていきたい」と明確な意思を示した。

リ・クリエイト ファクトリー合同会社のホームページ:https://ricuri.com/

新着記事

  • 2025.11.20

    清水 博之さん(株式会社清水メンテ)

    「とにかく業務の品質を上げることに集中している」 2018年の会社設立から、コンクリートの補修・補強を中心にがむしゃらに事業を展開し軌道に乗せることはできた。しかし、「この先」を少し立ち止まって考えると、焦って急激に社員 […]
    クラフトバンク総研編集長佐藤 和彦
  • 2025.11.19

    磯部昭利さん(磯部官業・代表取締役社長)

    曽祖父が創業した会社の4代目として、20歳で家業に加わった。学生時代から左官業に触れており、事業承継に至った経緯も「自然な成り行きだった」と実感を込める。修業を経て35歳で社長に就任したが、時代はバブル崩壊直後。赤字続き […]
    クラフトバンク総研記者川村 智子
  • 2025.11.14

    佐藤浩光さん(佐藤左官工業所・代表取締役)

    4代目として家業を継ぎ、まもなく10年を迎える。幼少期から祖父に連れられて現場に通い、左官の世界に親しみを持ちながら育ってきた。高校卒業後は「反抗期の真っ只中で家業には後ろ向きだった」と笑うが、周囲の後押しで入学した訓練 […]
    クラフトバンク総研記者川村 智子
  • 2025.11.12

    喜多茂樹さん(株式会社エコ建築考房・代表取締役社長)

    2012年の入社以降、経営者として会社の売り上げを5億円から12億円に伸ばし、社員数を10人から60人以上に増やした実績を持つ。「良い家を作ることは大事。だが、それ以上に周知の重要性に気付けた」と、同業者から失敗するぞと […]
    クラフトバンク総研編集長佐藤 和彦