喜多茂樹さん(株式会社エコ建築考房・代表取締役社長)
更新日:2025/11/11
2012年の入社以降、経営者として会社の売り上げを5億円から12億円に伸ばし、社員数を10人から60人以上に増やした実績を持つ。「良い家を作ることは大事。だが、それ以上に周知の重要性に気付けた」と、同業者から失敗するぞと言われる中で、住宅展示場にモデルハウスを建設し、課題であった営業力の強化に成功した。


社長就任から急速な発展を遂げてきたが、現在地を「緩やかな成長を目指す時期」と分析する。理由は「人と人とが強く繋がる空間を安定的に創出するには、焦らず一定以上の時間が必要と考えているから」。本社内に建てた交流施設「つなぐの森ハリプー」は、年間1.5万人以上を集めるなど、常に人々の触れ合いを大切にしている。直近で克服すべき点を「人材育成」と即答しており、何代にも住み継がれる家づくりを続けるための組織作りにも余念がない。


「社員の約2割が元々はお客さまだった人」と照れながら話す通り、外部からでも一目で魅力に感じられるほどの「団結力」が、会社のこの上ない長所である。現在、意識するのは、急激な規模拡大でなく、樹木のようにゆっくりと永続的な成長を進める「年輪経営」。地域活性化を手掛けるコミュニティ「一宮まちなか未来会議」では、副代表を務めており、「将来的には当社に10万人が訪れる体制を作りたい」という熱い思いも持ち合わせている。「真の意味で社会的・経済的価値のある取り組みを心掛ける」。一宮市から新たな希望が生まれる可能性は極めて高い。


株式会社エコ建築考房のHP:https://ecoken.co.jp/
つなぐの森ハリプーのHP:https://ecoken.co.jp/econos/halipuu/
この記事を書いた人
クラフトバンク総研 編集長 佐藤 和彦
大学在学時よりフリーライターとして活動し、経済誌や建設・不動産の専門新聞社などに勤務。ゼネコンや一級建築士事務所、商社、建設ベンチャー、スタートアップ、不動産テックなど、累計1700社以上の取材経験を持つ。
2022年よりクラフトバンクに参画し、クラフトバンク総研の編集長に就任。企画立案や取材執筆、編集などを担当。現在は全国の建設会社の取材記事を担当。







