須藤 渉さん(株式会社Sudou・代表取締役社長)
更新日:2025/4/28

須藤 渉さん(株式会社Sudou・代表取締役社長)
会社のホームページ:https://www.big-advance.site/c/152/1863

東日本大震災で建設業と縁を持ち、1人親方を経て2018年に福岡市でSudouを設立した。法人化に当たっては、「起業は生きやすくするための選択肢に過ぎない」と設定しており、建設業を「きっちりと野外での仕事をこなせば、旨い飯が食べられ、プライベートの時間も確保できる最高の仕事」と笑いながら語る。その後、現在の宗像市に事務所を移し、精力的な活動を続けている。
3年前から協同組合Mastersに加盟。出張が多いスタイルに変わったが、全国で土留部材引抜同時充填工法「GEOTETS工法」を駆使し、独自技術を提供している。バックホーに乗り土木工事を手掛ける人々を「地球の彫刻家」と照れながら話す姿が印象的で、「気心の知れた仲間たちと、現場の景色を0→1に変えていける過程は何物にも代えられない。何の経験もなかった私が個人から法人になり、ゼネコンの監督や熟練の職人と意志疎通を図れる。この現実こそが建設業の魅力」と語る。人手不足や現場作業者の育成が必要な現況も「成長のチャンス」と前向きに考えられる度量は清々しいものがある。
会社拡大の意向はなく、「最終形態は、従業員を今より少し多い8名にすること。そして、地元の仕事とMastersのボリューム仕事量を均等に増やしていくこと」と定義。「今後も楽しめる職場環境を自分で作り、現場での面白さを追求していきたい」という気持ちは誰よりも強い。確固たる信念を基に組織を運営するSudouには今も着実に人材が育っており、専門工事会社にとって理想形の1つと考えるのは言い過ぎではないはずだ。

この記事を書いた人

クラフトバンク総研 編集長 佐藤 和彦
大学在学時よりフリーライターとして活動し、経済誌や建設・不動産の専門新聞社などに勤務。ゼネコンや一級建築士事務所、商社、建設ベンチャー、スタートアップ、不動産テックなど、累計1700社以上の取材経験を持つ。
2022年よりクラフトバンクに参画し、クラフトバンク総研の編集長に就任。企画立案や取材執筆、編集などを担当。現在は全国の建設会社の取材記事を担当。