川村千絵さん(井上兄弟建設株式会社・代表取締役)
更新日:2026/3/11
「敬愛する祖父が創業した歴史ある会社を後世に残したい」。

一級建築士として設計事務所で勤務後、同社の舵取りを担った時の本音である。社長就任後は毎年、東北から関東のエリアにある高校に足を運び、若手を意識した自社ホームページなどのSNSを作って募集を続けた。その結果もあってか、職人数は順調に増え、会社の売り上げも倍以上に達することに成功した。

型枠工事業者として、継続的に利益を伸ばせている秘訣を「多くの職人を社員として迎え入れているから」と分析する。かつての重鎮からは去り際に「俺が居なくなれば、この会社は終わりだな」と捨てゼリフを吐かれるなど、苦々しい思いも体験した。しかし、その直後から会社の雰囲気が変わり「井上兄弟建設で働きたい」と多くの職人が復職した現実を前に、「職人を大切にすれば人は集まる」と再認識したという。



近年では、新しく社員寮を建設し、社員旅行も復活させた。「何よりも重視すべきは職人の幸福」という祖父のセオリーを今なお実践しており、今後も採用・教育の強化を志向する。「未来への投資は惜しまない」との宣言通り、昨年も2人の新卒採用を実現した。直近の目標は「毎年、新卒5人が入社できる体制を確保すること」。職人によって支えられている同社は、今後も変化と挑戦を恐れず、社員・職人が一体となった前進を続けていく。

井上兄弟建設株式会社のHP:https://inouekk.co.jp/
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この記事を書いた人
クラフトバンク総研 編集長 佐藤 和彦
大学在学時よりフリーライターとして活動し、経済誌や建設・不動産の専門新聞社などに勤務。ゼネコンや一級建築士事務所、商社、建設ベンチャー、スタートアップ、不動産テックなど、累計1700社以上の取材経験を持つ。
2022年よりクラフトバンクに参画し、クラフトバンク総研の編集長に就任。企画立案や取材執筆、編集などを担当。現在は全国の建設会社の取材記事を担当。






