碇 宣明さん(梶原鉄筋工業株式会社・常務取締役)
更新日:2025/10/28
現在、会長を務める梶原久義氏と実母が知り合いという縁で、入職を果たした鉄筋工事業界。右も左も分からない状況から、着実に経験を積み重ね、2015年に常務取締役に就任した。現場の工程管理や採用、社員育成など幅広い分野で会社の発展に貢献する。

会社は30人の実習生を含めた、合計80人の職人を社員として雇用しており、未経験でも自社工場内で仕事への取り組み方や、技術の習得などを伝授できる体制を整備する。最近の若手職人が現場でなく工場勤務を希望し、ワークライフバランスを重視する傾向を「寂しい現実だ」と呟く反面、「『大規模案件の完成後は、他にはない充実感が味わえる魅力的な仕事』という現実を、少しずつでも浸透させ、現場に憧れる若者を増やしたい」と湧き上がる意欲も示す。

既に中学一年生の孫がおり、「密かに『将来は当社に入って活躍してくれないかな?』と考えてしまう時間が増えている」と胸の内を微笑みながら明かす。奇しくも副社長を務める久保秀成氏の子供は高校一年生。家族での交流を通して、2人は幼少期から何度も接してきたこともあり、「実現は難しいはずだが、『俺たちの孫と子が後継者になる可能性はゼロではない』」と久保副社長と話す時間が堪らなく好きだという。この新たな明るい希望に対して、現実はどのように動いてくのか。今後の同社の変容過程に興味が尽きない。

梶原鉄筋工業株式会社のHP: https://www.kajiwara-tk.com/
この記事を書いた人
クラフトバンク総研 編集長 佐藤 和彦
大学在学時よりフリーライターとして活動し、経済誌や建設・不動産の専門新聞社などに勤務。ゼネコンや一級建築士事務所、商社、建設ベンチャー、スタートアップ、不動産テックなど、累計1700社以上の取材経験を持つ。
2022年よりクラフトバンクに参画し、クラフトバンク総研の編集長に就任。企画立案や取材執筆、編集などを担当。現在は全国の建設会社の取材記事を担当。







