西川直樹さん(株式会社ニシキ電工・代表取締役)
更新日:2025/9/2
中学卒業後に建設業に入り、土木現場での経験を経て26歳で電気工事の道に進む。前職の知識や趣味である車両のカスタムの知識が活き、奥深さに魅了されていった。転機となったのは自身の自宅を新築した際、自ら電気工事を担当できたこと。「住宅の配線はこれまで手掛けた土木の技術と違う」と工事の幅を痛感。住宅専門の電気工事会社で修行を積み重ねた後、34歳で念願の開業を果たした。

現在、同社はリフォームやリノベーションを中心に展開。「図面がないまま作業に入るケースも多く、現場を見て判断しながら工程を組み立てる力が問われる」と業務を語る。だからこそ代表自らが現場に立ち、若手の育成には一層の心血を注ぐ。「もちろん資格取得は重要だ。しかし、それだけでは対応できない場面も多い。その都度で変化する材料や状況に応じながら教えることで、本当の技術力が身に付く」と指導の意義を語る表情は晴れやかである。


売り上げ拡大を見据え、「現在3名の体制を5人規模に拡充したい」と今後の方針を固める。将来的には「監督も雇用し、ゼネコン案件も請け負える体制を整えたい」と意欲も見せる。仕事の醍醐味は「やりきった現場での達成感」。大好きな電気工事の素晴らしさを更に広げるため、「できることは何でもやる」と断言する姿には、確かな覚悟が滲んでいる。

株式会社ニシキ電工のHP:https://nishiki-dnk27.com/
この記事を書いた人

クラフトバンク総研 記者 川村 智子
新卒で入社した建設コンサルタントで、農地における経済効果の算定やBCP策定などに従事。
建設業の動向や他社の取り組みなどに興味を持ち、建通新聞社では都庁と23区を担当する。
在籍時は、各行政の特徴や課題に関する情報発信に携わる。2024年よりクラフトバンクに参画。
記者として企画立案や取材執筆などを手掛けている。