田岡 祐人さん(田岡商店株式会社・管理責任者)
更新日:2025/5/2
高知市内を中心に建物の防水・塗装・板金工事などを手掛ける。17歳での入職以降、一貫して建設業界に身を置いており、法人化を機に社名を「田岡商店」に変え、新たな一歩を踏み出している。


会社を設立してからも、安定した技術力と顧客基盤を武器に事業拡大を図る。現在は、足場を建てなくても低予算で改修工事ができる、ロープアクセス工法の普及促進に尽力。個人事業主時代から雨漏り修繕の依頼を受ける中、顧客から「足場が掛けにくい」「費用が高い」などの相談は寄せられていた。解決策を模索する中で同工法に着目してみたものの、技術を習得するノウハウは皆無。そのような状況下で、4U(東京都清瀬市)の上田雅人社長が発信するSNSを見てコンタクトを取り、社員2名と一緒に専門的なトレーニングを受講できたことが、「会社としての可能性を広げることに繋がった」と感謝の意を示している。


最近では、「職人の単価と生産性を上げることで、高知の建設業に新たな選択肢を提示したい」と考える時間が増えてきた。「技術の習得は職人のスキルアップと給与向上につながる」という信念から、社員の成長にも期待を寄せる。5年後には海外展開も視野に現在は綿密な計画を練る。現地法人の設立か、技術提供か。その最適な形を探りながら、未来の開拓を目指していく。


この記事を書いた人

クラフトバンク総研 記者 川村 智子
新卒で入社した建設コンサルタントで、農地における経済効果の算定やBCP策定などに従事。
建設業の動向や他社の取り組みなどに興味を持ち、建通新聞社では都庁と23区を担当する。
在籍時は、各行政の特徴や課題に関する情報発信に携わる。2024年よりクラフトバンクに参画。
記者として企画立案や取材執筆などを手掛けている。