松井優さん(株式会社 鳶の友誠)
更新日:2025/5/2
松井優さん(株式会社 鳶の友誠)
会社ホームページ: https://tobinoyusei.jp/
入社のきっかけは、青木社長の実弟が勤める店で「足場工事の仕事ってカッコ良いよね」と口に出したことだった。「偶然だけど、姉が足場会社の社長だから繋ぐよ」とその場で電話を手渡され、建設業界に入職したのが13年前。映画のワンシーンのように職人としてのキャリアをスタートさせ、昨年は「1級とび技能士」も取得。現在は、会社が請け負う全ての現場を統括するなど確固たる地位を築いており、どの元請け企業からも高い評価を受けている。

既に青木社長からは「いずれ会社の舵取りを任せるから」と言われる程、厚い信頼を得ている。しかし、自身は「嬉しいことだが、まず足元をしっかり固めていくことが最優先事項」と変わらぬ姿勢を貫く。同業者の中には「足場は組めていればどれも同じ」と言う人も多い中、松井氏は「見た目が綺麗な足場」に特別なこだわりを持つ。「誰が見ても綺麗だと認める足場からは、不思議と素晴らしい施工が生み出され、次の良いスパイラルにも繋がる」と経験から理解しており、最近は「一緒に働いている後輩にも同じ境地に立ってほしい」とマネジメントにも一層の力を入れている。「もちろん組織拡大も意識はしている。しかし、私自身まだ学ぶべきことが多い立場なことも事実。当面は、今いる仲間と共に期待値以上の施工を手掛けることに専念したい」と思いを語る。大きな冒険には目もくれず、屋台骨が着実かつ堅実な道を選択する鳶の友誠。次世代にバトンを引き継ぐ際、どのような組織に変貌を遂げているか大変興味深い。
この記事を書いた人

クラフトバンク総研 編集長 佐藤 和彦
大学在学時よりフリーライターとして活動し、経済誌や建設・不動産の専門新聞社などに勤務。ゼネコンや一級建築士事務所、商社、建設ベンチャー、スタートアップ、不動産テックなど、累計1700社以上の取材経験を持つ。
2022年よりクラフトバンクに参画し、クラフトバンク総研の編集長に就任。企画立案や取材執筆、編集などを担当。現在は全国の建設会社の取材記事を担当。