面 政也さん(株式会社XMAT・代表取締役)
更新日:2025/5/2
面 政也さん(株式会社XMAT・代表取締役)
会社のホームページ:https://xmatcorp.com/

商社に勤務するなど様々なビジネス経験を積んだが、「既存品の取引には限界があり、オンリーワンの技術を持つことで将来の可能性を広げたい」と母校の東北大学内で、ベンチャー企業「XMAT」を立ち上げた。商社のように短期間で利益を強要されず、産学官での研究も可能な現在のスタイルは「性に合っている」と分析する。

東北大学未来科学技術共同研究センターと日本大学・工学部、エビデント、復建技術コンサルタントと共に開発した「蛍光X線分析によるコンクリート塩分濃度調査工法」は、経済産業省東北経済産業局が、DXに挑戦する企業を表彰する「TOHOKU DX大賞」において、「製品・サービス部門 最優秀賞」を受賞。非破壊検査と拡張現実技術の組み合わせにより、コンクリート塩分濃度調査における大幅な省力化を実現できた点が評価された。同工法は、国土交通省の新技術情報提供システム(NETIS)にも登録されている。

同工法を普及することで、「今後も現場のDXを進め、作業者の負担を軽減させていきたい。更なる浸透を図ることで、建設業界の少子高齢化に対する対応策にもなるはずだ」と先を見据える。官公庁・建設コンサルタントとのネットワークを活かし、協同組合Mastersの営業支援も務め、様々なサポートに徹する姿も印象的だ。「当面は、売り上げではなく、この工法をいかに多くの方に使用できるかに注力する。インフラ点検は今も人力によるところが多く、DXの伸び代が大きい。引き続き、テクノロジーで生産性向上に貢献できるよう最善を尽くしていきたい。」と強い意欲を見せている。
この記事を書いた人

クラフトバンク総研 編集長 佐藤 和彦
大学在学時よりフリーライターとして活動し、経済誌や建設・不動産の専門新聞社などに勤務。ゼネコンや一級建築士事務所、商社、建設ベンチャー、スタートアップ、不動産テックなど、累計1700社以上の取材経験を持つ。
2022年よりクラフトバンクに参画し、クラフトバンク総研の編集長に就任。企画立案や取材執筆、編集などを担当。現在は全国の建設会社の取材記事を担当。