庄野崎源太さん(株式会社吉源工務店・代表)
更新日:2025/10/29
吉源工務店(福岡市博多区)が、2024年4月に設立20周年を迎えた。庄野崎源太社長は、「原点は、戸建て住宅で生活する魅力を広めたい思いだった。予算の制約なく、誰もが希望する住宅を提供したいと考え、会社を立ち上げた」と創業時を振り返る。当時は就職氷河期の真っ只中。景気は悪化を辿っていたが、庄野崎社長の視界は明るかった。社会を見渡せばビルや飲食店、住宅が建ち、山などの開発が進んでおり、「これから社会が良くなれば仕事が来る」という信念の下、会社の舵取りを20年続けてきた。


近年では、注文住宅の需要の変化や、資材の高騰、人材不足といった課題にも直面する。変化が急速に起こる状況下でも「今は慎重に動向を見守るべき段階」と冷静な姿勢を見せる。「売り上げよりも社員の幸せを大事にしたい。全社員の不満や課題を即座に解決することは難しいが、在籍する社員が不安を抱かないで済む体制を整備したい」との思いは誰よりも強い。現在は、高齢の従業員に退職金を付与し、それを見た若手社員が「ここで長く働きたい」と望むような、好循環を生み出す組織を実現できるよう趣向を凝らす毎日だ。


戸建て住宅の醍醐味を「増改築の柔軟性」と即答する庄野崎社長。長年培ってきた技術力と、温かみのある人間力を駆使した丁寧な施工には定評がありリピーターも多い。「お客様の大切な人生設計のため、人生を賭けて家造りを行う」。吉源工務店の理念は示唆に富んでおり、模範にもなり得るスタンスである。
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株式会社吉源工務店のHP:https://yoshimotokoumuten.com/
この記事を書いた人
 
  クラフトバンク総研 記者 川村 智子
新卒で入社した建設コンサルタントで、農地における経済効果の算定やBCP策定などに従事。
建設業の動向や他社の取り組みなどに興味を持ち、建通新聞社では都庁と23区を担当する。
在籍時は、各行政の特徴や課題に関する情報発信に携わる。2024年よりクラフトバンクに参画。
記者として企画立案や取材執筆などを手掛けている。







