山﨑組が「人」を原動力に未来を描く
更新日:2026/3/2
山﨑組(千葉県茂原市)の山﨑孝史常務取締役は、今年1月に日本青年会議所建設部会の第60代・部会長に就任した。掲げたスローガンは「志縁共創~利他を貫き、己を磨く建設部会~」。昨年6月から部会長の候補者として準備を進めており、「建設業は地域に根ざす産業。だからこそ47都道府県すべてに志を同じくする仲間が集う場が必要だ」と明確なスタンスを提示する。休会中の組織や活動が停滞する地域に粘り強く働きかけたことで、就任早々に全国の建設クラブを30拠点まで再興させるなど、着実な組織拡大を実施した。


今年10月17日には、大きな節目となる「創立60周年記念式典」の開催を控えている。山﨑常務は、1000名が集結した50周年記念式典の熱気を受け継ぎ、その底力を再び結集させるために奔走している。「先輩方の想いを継承すると同時に、この先10〜20年を担う世代が『この組織に所属して良かった』と思える感動体験を創出したい」と先を見た行動を心掛ける。単年度制という限られた任期の中で、いかにして次の世代にバトンを繋げられるか。山﨑常務は「人と人との出会いによる化学反応」を最大化することに活路を見出している。


建設部会の活動は、会員同士の交流に留まらない。山﨑常務が重点施策に位置付けるのは、国土交通省や経済産業省といった官公庁との意見交換会である。全国の会員から集めたアンケートや要望を精査し、自ら意見書の作成に携わり、議長として直接議論を交わす。「地方の建設業が抱える人手不足、資材高騰、そして働き方改革。現場の切実な声をダイレクトに届けられるこの仕組みは、建設部会ならではの強み。災害大国である日本において、私たちが持つ全国的なネットワークは、救援・復旧体制の基盤にもなり得る」。官民の対話を通じて業界の社会的地位を向上させ、持続可能な産業構造を構築する。その重責を担う姿には、一経営者を超えたリーダーとしての覚悟が宿っている。

山﨑常務は本業の経営においても、その手腕を存分に発揮している。高齢化が進む組織に危機感を抱き、若返りを図るためSNSを駆使した採用戦略を展開。トレンドに合わせたショート動画を作成し、自らも「会社の顔」として出演することで建設業の魅力を発信し続けた。その結果、現在SNSの総フォロワー数は約1万5000人に増え、この数年間では10〜20代の若手8人の採用に成功している。「田舎の建設会社でも、発信の方針次第では人を集められることを知った。今後も時代の状況に合わせた手法を取り入れていきたい」と柔軟な姿勢を示す。

山﨑常務は「人が動く原動力は結局『人』だ」と断言する。高い志を掲げ、目の前に居る1人との縁を丁寧に紡ぐ。その積み重ねこそが、全国で約2300人の会員を束ねる揺るぎない土台となっている。歴代会員の想いと次世代の志を繋ぎ、建設業の未来を力強く変容する。60年の伝統を背負いながら、山﨑常務はこの先も大いなる道筋を描いていく。


山﨑組のInstagram:https://www.instagram.com/yamazaki_gumi/
この記事を書いた人
クラフトバンク総研 記者 松本雄一
新卒で建通新聞社に入社し、沼津支局に7年間勤務。
在籍時は各自治体や建設関連団体、地場ゼネコンなどを担当し、多くのインタビュー取材を実施。
その後、教育ベンチャーや自動車業界のメディアで広告営業・記者を経験。
2025年にクラフトバンクに参画し、記者として全国の建設会社を取材する。








