飯田庭園が唯一無二の柔軟な造園企業を目指す
更新日:2025/4/23
「自社のブランドとしての価値を提供したい」。

飯田庭園(静岡県静岡市)の飯田泰季社長は、誰にでもできる外構・造園を工事だけでなく、住環境を彩る「デザインの一部」として、提案することを最優先に考える。「お客さまが真に求めているのは、唯一無二の美しい空間。このニーズに応え続けるため、技術の研鑽を念頭に置いた組織運営が必要」と、常に業務の質向上を目指している。

会社では、公園や街路樹の管理、公園整備、個人住宅・店舗の外構・植栽まで幅広い分野を手掛けるが、「特に注力するのは、個人住宅の庭づくり」と即答する。先代から続く和洋折衷を織り交ぜた庭に現代的なエッセンスを加えた独創的な庭・外構を提案し、屋内外を問わずライフスタイルに溶け込む空間を追求している。近年では、SNSを通じたエクステリア需要の高まりも追い風となり、「Instagramを見て依頼しました」という声が増加。「情報が溢れる時代だからこそ、企業の発信力が求められる。投稿を工夫するのはもちろん、当社のデザインやセンスに共感して頂ける方に向け、これまでにない形を届けたい」と意気込みを語る。

SNSを活用した集客に注力する一方、「若い世代はプライベートを重視し、これまで以上に休日の確保を求める傾向が強い」と気付き、残業ゼロや有給取得の推進など、仕事とプライベートのどちらも大切にできるような環境を整えている。メリハリのある働き方ができるようになったことで、結果的に作業効率の向上にも繋げることができ、社員の負担軽減と生産性向上の両立を実現したようだ。

飯田社長は、造園業の魅力を「建設業でありながら芸術性を兼ね備える点」と端的に答える。「植栽の美しさに共感したお客さまが問い合わせ、理想の空間を形にしていく過程は家づくりに近い感覚。当社のような規模の会社は経験則が全てを左右する。日々の反省を積み重ねながらブラッシュアップを繰り返し、より良い感動を提供していきたい」と目を輝かせながら述べる。創業から現在まで5000件の施工実績と2500件余りの設計業務を完成させ、「快適環境空間を創造する」を理念に掲げる飯田庭園。土地や建物との調和を重視し、美しい環境づくりの先駆者として、引き続き静岡県の造園業を牽引していくはずだ。
有限会社 飯田庭園のInstagram:https://www.instagram.com/iidateien/
ターネ(観葉植物販売など)のInstagram:https://www.instagram.com/tane_by_iidateien/
この記事を書いた人

クラフトバンク総研 記者 川村 智子
新卒で入社した建設コンサルタントで、農地における経済効果の算定やBCP策定などに従事。
建設業の動向や他社の取り組みなどに興味を持ち、建通新聞社では都庁と23区を担当する。
在籍時は、各行政の特徴や課題に関する情報発信に携わる。2024年よりクラフトバンクに参画。
記者として企画立案や取材執筆などを手掛けている。