サンダイ技建がSDGsの理念に基づいた活動を加速
更新日:2025/7/17
サンダイ技建(愛知県小牧市)が、今年7月で設立25周年を迎えた。加藤鐘三社長が、「地元が好き。だからこそ皆が安心して住めるまちを創造したい」と強い気持ちを込め立ち上げた同社。「交通安全事業に特化したプロフェッショナル集団」と銘打ち、あらゆる交通安全施設の設置と維持を手掛けている。小牧市のみならず周辺の市町でも実績を積み重ね、「いち早く安全を確保する」を至上命題に試行錯誤を繰り返している。


加藤社長は大学卒業後、3年の会社勤めを経て、結婚を機に家族の経営する会社に就職。15年に渡り営業や施工管理を経験する中で、「将来の会社経営に自分の思いを具現化したい」という思いで起業を決意した。「経営者としての信念を固め、経営が軌道に乗るまで数年を要した」と打ち明ける。紆余曲折の末に倉庫に安全資材を常にストックし、「専門工事業者として『スピーディーな対応を徹底すること』をモットーに即応な体制を構築できた」と振り返る。現在は、道路標識やガードレールを主軸に、点字ブロック設置や落書き消しなどに業種を広げ、年間400件ほどの案件数を担えるようになっている。


加藤社長は、SDGs目標3.6のターゲットである「道路交通事故による死亡と負傷を半減させる」という目標に出会えたことが、「人生の転機の1つとなった」と述懐する。「費用や時間、環境負担を減らす適切な施工法への探究心」は、特許である「SDジョイント工法」を生み出すことに成功。路側標識において基礎をそのまま活かし修繕ができる同工法は、経済・環境的にも優れており、既に小牧市を始め多くの実績を持つ。SDGsの理念に大いに触発されたことを受け、加藤社長は社外でもまちづくりなどに関わるNPO活動を通じて交通安全を積極的に啓蒙。個人では、20年以上に渡りタイ北部やベトナム、ラオスなどで学校や図書館建設、換金作物の植樹などの自立支援を続けており、今後も更なる活動の推進を目指している。


最前線で精力的な動きを見せる加藤社長だが、「2027年4月には、後継者として息子に社長のバトンを引き継ぐ」と宣言。世代交代を実現するその日まで、持てる知識・経験の全てを余すところなく伝えることを決めており、残された時間は2年弱。「社員と企業」「企業と地域」が総合的に成長し、地域に愛され、地域になくてはならない存在として確立するためにも、残された時間は極めて重要になる。安全の確保を通じて確固たる基盤を幾代にも紡ぐことを望むサンダイ技建。交通安全事業に特化したプロフェッショナル集団は、「お陰様」「ありがとう」の感謝の気持ちを持って「皆が安心して住めるまちの創造」という根幹を支えていくため、今日も最善を尽くす日々を送っている。
同社のSDGsの取り組み:https://aichi-sdgs-partners.jp/organization/1374/show
この記事を書いた人

クラフトバンク総研 記者 信夫 惇
建通新聞社に10年間勤務。東京支局・浜松支局・岐阜支局にて、県庁などの各自治体や、建設関連団体、地場ゼネコン、専門工事会社などを担当し、数多くのインタビューや工事に関する取材に携わる。
2024年にクラフトバンクに参画。特集の企画立案や編集、執筆などを手掛けている。