過去最高売上の7倍へ成長!~城北建設株式会社
更新日:2026/1/14
▼目次
- 1 土木・建築から解体・改修まで幅広く手掛ける事業概要
- 2 国内外での施工管理と人事経験を経て家業へ
- 3 香川を拠点に東京へも進出する機動力
- 4 施工管理と専門職が共存する組織の強み
- 5 30年間赤字なし。売上7倍を実現した成長の軌跡
- 6 過去最高売上を更新し続ける経営の健全性
- 7 若手人材の積極採用と半年間で6名の仲間
- 8 業界の課題である「定着」とキャリア形成への想い
- 9 現場主義の教育と熟練職人の高いスキル
- 10 「見て覚えろ」から「言葉で教える」文化への変化
- 11 若手が伸びる環境づくりと重機オペレーターの寄り添い
- 12 施工管理能力の強化とゼネコンを支える提案力
- 13 採用からキャリアビジョンまでを一貫する人事戦略
- 14 2025年「黄綬褒章」受章。業界を牽引する社長の功績
- 15 四国のトップ企業と築く強力なネットワーク
- 16 四国のコンクリート資格者の6割を擁する技術集団
- 17 世界を旅して芽生えたインフラ建設への憧れ
- 18 「好きなことをやれ」と言われて辿り着いた家業への道
- 19 首都圏のタワーマンション建設で得た達成感
- 20 30フロアを登り切り、苦労が報われた瞬間
- 21 30現場を同時並行で管理するシステム化への挑戦
- 22 Excel管理からの脱却と業務負荷の平準化
- 23 5児の父として挑む「働きやすさ」と育休取得
- 24 子連れ出勤のトライアルと柔軟な職場環境
- 25 背伸びをしながら成長し、地域に信頼される未来へ
2025年11月30日(日)15:00~15:55
城北建設株式会社 取締役・細谷勇貴さん
四国全域(一部首都圏)で土木・建築工事を手がける高松市の城北建設株式会社。鳶・土工事分野では四国代表として全国副会長を務め、業界をリードしてきました。長年の功績が称えられ、天皇陛下より褒章を授与された実績もあります。
現社長が30年前に会社を買い取って以来、売上は7倍に拡大し、赤字ゼロの急成長を遂げた優良企業です。細谷さんは「仕事も大事だけれど、社員のプライベートの充実も大切」と語ります。自身も“異次元の少子化対策”を実行中とのことで、5人の子育てに奮闘中。そうした経験を踏まえ、育休を取りやすく、働きやすい環境づくりにも力を注いでいます。

土木・建築から解体・改修まで幅広く手掛ける事業概要
クラフトバンク中辻(以下、中辻):まず最初に、城北建設株式会社がどのようなお仕事をされている会社なのか、その概要について教えていただけますか。
細谷勇貴さん(以下、細谷):城北建設は土木、建築工事をメインに、ほか解体工事や修繕工事などを行っています。元請け工事として施工管理にあたる一方で、建築分野においては専門職種である、とび工事、土工工事、コンクリート工事といった躯体を専門に作る工事をしています。主に地元香川県や近隣の県から、一部東京などでも営業に力を入れています。
中辻:本当に香川、高松に行くと、城北建設が携わられた色々なものが目にできるのですね。
細谷:駅前などの目立つところに結構建っているのが特徴だと思います。
国内外での施工管理と人事経験を経て家業へ
中辻:細谷さんご自身についても、これまでの経歴を教えていただけますか。
細谷:私は国内外で10年ほど、施工管理を務めてきました。その後、人事経験など色々と修行を挟んで、2025年の4月から家業の方に帰ってきました。
中辻:いろいろな経験を積んで戻ってこられたのですね。これからのお話も楽しみです。
香川を拠点に東京へも進出する機動力
中辻:先ほど一部東京でも、というお話がありましたが、香川を拠点に幅広く展開されているのですね。
細谷:基本は香川県内ですが、高松空港やトンネル、ダムといった土木工事から、建築工事に関しては高松駅や県庁、大型のショッピングモールや大規模な再開発などに携わっています。それらをゼネコンさんの下で、一次事業者として主に関わらせていただいています。
中辻:地元の象徴的な建物に数多く関わっていらっしゃるのは素晴らしい実績ですね。
施工管理と専門職が共存する組織の強み
中辻:現在、城北建設には社員の方はどれくらいいらっしゃるのでしょうか。
細谷:社員は46名で、うち施工管理が15名ほどいます。残りはとびさんや土工さん、あと重機を運転するオペレーターの方などを合わせて24名が在籍しており、四国では結構大きな会社だと思います。
中辻:手に職を持っていらっしゃる方が、しっかり社内にいらっしゃるのですね。
細谷:職人さんも抱えていますし、管理ができる監督もいますので、自社管理ができる会社というのも一つの特徴です。そこをまた高めていきたいと考えています。
30年間赤字なし。売上7倍を実現した成長の軌跡
中辻:城北建設は最近、非常に成長されていると伺っています。
細谷:30年ほど前に現社長が会社を買い取って以降、売上が大いたい7倍くらいになりました。その間、一度も赤字のない経営を続けてきています。
中辻:30年も赤字が一度も出ていないというのは、非常に堅実な経営をされている証拠ですね。
細谷:リーマンショックの時などは結構厳しかったという話は聞いていますが、その中で皆さんが頑張った成果がなんとかここまで来ているというところになります。
過去最高売上を更新し続ける経営の健全性
中辻:現在の業績についても、さらに勢いがあるのでしょうか。
細谷:2025年に限っては、過去最高の売上を更新しています。今後も成長を続けていきたいと考えています。
中辻:働いている皆さんも、そういった成長している会社にいられるのは安心感があるでしょうね。
細谷:赤字がないということで、給料の支払いもしっかりしている方なのかなと思います。
若手人材の積極採用と半年間で6名の仲間
中辻:成長を続ける中では人材の確保も重要になるかと思いますが、採用の状況はいかがですか。
細谷:業界的に、なかなか若い子が根付かない業界ですので、今後は人材確保がキーになってくると考えています。私が4月に会社に帰ってきてからは、半年で6名の仲間が加わりました。
中辻:半年で6名というのは、かなり積極的に採用されていますね。
細谷:私が30代ですが、残りは皆さん20代とか10代の子が入ってきています。若い子をどんどん増やしていこうと考えています。
業界の課題である「定着」とキャリア形成への想い
中辻:若い方を採用するにあたって、意識されていることはありますか。
細谷:成長するには時間がかかりますので、取れるうちに取って、伸ばして会社を大きくしたいと思っています。採用した後は、どのようなキャリアを歩んで定着していくか、これも一つの課題だと捉えています。
中辻:確実に数字に出ているというか、採用できているのは凄いことですね。
現場主義の教育と熟練職人の高いスキル
中辻:教育については、どのような方針で取り組まれているのでしょうか。
細谷:基本的には現場に勝る教育はないと思っています。特にうちの会社は、私が全国で施工管理をしてきた経験から見ても、職人さんのスキルがすごい高いと感じています。
中辻:技術を持った先輩たちが現場で直接教えてくれるのですね。
細谷:かつ、人柄が良いので、若い子が入れば伸びていくのではないかと思っています。
「見て覚えろ」から「言葉で教える」文化への変化
中辻:建設業界の先輩というと、少し怖いイメージもありそうですが、そのあたりはいかがですか。
細谷:私が小さい頃から見ていたイメージはありましたが、20年ぶりに実家に帰って家業に入ると、結構雰囲気も変わっていました。少し大人しくて、ちょっと寂しいなという思いもありますが、今の時代なのかなと感じています。
中辻:時代とともに会社も変化して、若手が伸びやすい環境になっているのですね。
細谷:昔は「見て覚えろ」というのもあったかもしれませんが、今の若手の傾向を見ると、それプラスやはり言葉でしっかり教えるというのが大事だと考えています。
若手が伸びる環境づくりと重機オペレーターの寄り添い
中辻:具体的な教育の場面では、どのような寄り添いがあるのでしょうか。
細谷:職人さんの中で重機を運転していて、下の若手が分からなかったら自分で降りてきて、色々と手取り足取り教えるという文化が根付いています。現場を見ていてもそう思いますので、これは若手が伸びるなと感じています。
中辻:初めてのことだと不安もあると思いますが、そうやって教えてもらえると学ぶ側も安心ですね。
細谷:結構心強いなと思っています。皆さんが色々と若い子を可愛がりながら育ててきた文化が、自然と根付いてきたのかなと思います。
施工管理能力の強化とゼネコンを支える提案力
中辻:細谷さんご自身は、これからどのように会社に関わっていきたいと考えていますか。
細谷:基本的には現場のスキルは自分は教えられないので、若手の教育だったり、あとは施工管理をしていた経験を活かして、会社としての管理力を鍛えていきたいです。
中辻:専門的な視点から、さらなる強みを磨いていくのですね。
細谷:お客さんであるゼネコンさんを助けるというか、我々が専門としているところに関しては、計画から提案、実行、そして自分たちで管理するという集団を目指していきたいと思っています。
採用からキャリアビジョンまでを一貫する人事戦略
中辻:前職での人事のご経験も、現在の会社で活かされそうですね。
細谷:ゼネコンでの人事時代には採用に加えて教育も行っていましたので、今の会社でも若い子を採ってくる仕事と、その際にキャリア形成や、どんなキャリアを歩むかというビジョンを考えた採用をしていきたいです。
中辻:城北建設は2025年に、黄綬褒章を受賞されたとも伺いました。
細谷:現社長がとび土工業界の日本の副会長や四国の代表を長年務めていますので、その関連で業界を代表してその功績が認められ、社長が頂いております。
2025年「黄綬褒章」受章。業界を牽引する社長の功績
中辻:長年業界に貢献されてきた部分が評価されたのですね。おめでとうございます。
細谷:業界の発展のために色々な取り組みをしてきたことが認められての受章ですので、当社としてもそういった業界でリーダー的な存在を担っています。
中辻:社長の想いが、会社全体の誇りにも繋がっているのですね。
細谷:色々な地方のトップ企業と一緒に、強力なネットワークを構成して活動しています。そこも一つの会社の強みかなと思っています。一社ではできないことや分からないこともいっぱいありますので、色々と相談しながら、お互いに知見を活かして業界のために取り組んでいます。
四国のトップ企業と築く強力なネットワーク
中辻:周りの企業と切磋琢磨されているのですね。城北建設は技術力も非常に高いとお聞きしました。
細谷:全国で施工管理をしてきましたが、4月に帰ってきて現場を見た時、やはり掘削や土工で穴を掘ったり、それを図面見ながら精度よく掘っていく、自分たちで管理して掘っていく技術は高いと感じました。
中辻:具体的に、何か資格などの数字に表れている強みはありますか。
細谷:コンクリートに関する資格があるのですが、この国家資格を四国の中では6割くらいを城北建設が占めています。色々な有名な建築家から施工する時に指名されたり、それを誇りに思って皆で工事にあたっています。
四国のコンクリート資格者の6割を擁する技術集団
中辻:四国の6割というのは、ものすごい数字ですね。会社としても資格取得をサポートされているのですか。
細谷:結構勉強して知識を高めて、あとは実践でそれに近いような施工ができるように、日々意識しながら工事にあたっています。一級建築士の方もいますし、施工管理技士に関しては、土木の方で一級が15名います。
中辻:一級土木施工管理技士が15名もいらっしゃるのは、かなり心強いですね。
細谷:管理力を高めるにあたって、こうした資格もどんどん増やしていきたいです。一級は経験も必要ですし、大学で学ぶような専門知識からゼネコンさんが勉強しているような知識まで結構出ます。会社に入ってから実務経験を積み、勉強しながら取っている子もいます。
世界を旅して芽生えたインフラ建設への憧れ
中辻:細谷さんご自身が、この建設業界に飛び込んだきっかけは何だったのでしょうか。
細谷:学生時代にアルバイトでお金を貯めて、一人で世界中をブラブラと旅をしていたんです。バスで移動する中で色々な景色を見ていて、ふと「世界中でインフラの建設をしてみたい」という憧れが芽生えたのがきっかけです。
中辻:旅の中で、インフラの重要性を肌で感じられたのですね。
細谷:どんな田舎に行っても道路があったり、すごい道路があったりして。インフラ建設って何か魅力的だなと若かりし頃に思いました。それで就職する時に、ゼネコンで施工管理の道に進みました。
「好きなことをやれ」と言われて辿り着いた家業への道
中辻:元々、家業を継ぐという予定はあったのですか。
細谷:元々は継ぐ予定は考えていなかったんです。親からはずっと「自分のやりたいことをやれ」と言われていましたので。ただ、施工管理として色々な人と話したり計画を立てたりする中で、自然と家業でもこんな人たちいたなという思いが芽生えて帰ってきました。
中辻:好きなことをやった結果、自然と家業に魅力を持つようになったというのは素敵な運命ですね。
細谷:やりたくてこの会社に戻ってきましたので、毎日ワクワクというか、将来これがやりたいなということが結構多いです。
首都圏のタワーマンション建設で得た達成感
中辻:これまで関わってこられたお仕事で、特に印象に残っているものはありますか。
細谷:首都圏で駅前のタワーマンションをずっと作っていたのですが、その時の現場が記憶に残っています。ちょうど、とび工事や土工事といった、今の自社のなりわいと似たところの会社で修行をしていました。
中辻:タワーマンションの現場というと、かなり規模も大きそうですね。
細谷:担当した現場は地下から30階くらいまで、1年半くらいかけてずっと躯体を積み上げていく工事でした。躯体が30階まで出来上がった時、1階から一緒に働いたとび職人さんと一緒に登っていったんです。
30フロアを登り切り、苦労が報われた瞬間
中辻:30階分を階段で登るのは、相当な体力が要りそうですね。
細谷:途中で足がプルプルになりましたが、登っていくたびに「このフロアは夏に暑い中、コンクリートが固まりそうになりながら工事したな」とか、「夜遅くまで電気をつけながらやったな」という情景が頭の中で巡りました。
中辻:一つひとつのフロアに思い出が刻まれているのですね。
細谷:終わってみたらそれが良かったなという、この仕事の魅力というか、達成感を感じた瞬間でした。建設業は終わった時の達成感が何物にも代えがたいものがありますね。色々な現場で色々な人と会って、仲良くなって関係性ができていくのも、仕事以外の魅力だと思っています。
30現場を同時並行で管理するシステム化への挑戦
中辻:ここからは、城北建設のDX、デジタル化への取り組みについてお伺いします。
細谷:今、システムをトライアルで導入し始めています。うちの会社は土木と建築で同時に30現場くらい動かしているのですが、その中で仕事がある日、ない日がある案件を管理したり、複数の現場をスケジュールで横断的に見て、人を配置していくためのシステムです。
中辻:30もの現場を同時に管理するのは、かなり大変な作業ですよね。
細谷:これまでは一人のキーマンに負荷がかかっていて、Excelなどで工夫しながら管理していました。その方の頭の中ではできていたのですが、それを皆が見える形にしたり、業務負荷を下げたりしたいと思っています。
Excel管理からの脱却と業務負荷の平準化
中辻:一人の頭の中にあった情報を、組織全体で共有できるようにするのですね。
細谷:そのシステムにアクセスすれば、社員誰でも分かりますし、自分自身が明日、明後日、一週間後にどこの現場に行くのかも、それを見れば分かります。有給の消化など、休みを取りやすくすることにも繋がると思っています。
中辻:働きやすさにも直結する、非常に大事な取り組みですね。
細谷:遅かれ早かれデジタルは大事になってきますし、やるならば一日でも早い方が楽になりますので、自分が足を一歩踏み込んで推進しています。
5児の父として挑む「働きやすさ」と育休取得
中辻:細谷さんご自身は、プライベートとお仕事のバランスをどのように考えていますか。
細谷:仕事も大事ですが、社員さんのプライベートの充実も大事にしたいと思っています。自分自身も、小さい子供を5人抱えて子育てをしていますので。
中辻:お子様が5人もいらっしゃるのですか。それはすごいですね。
細谷:0歳から7歳までの子供が5人いますので、子育て世代の理解というか、寄り添って経営していきたいです。取締役として自ら育休を取ってみたりして、社員さんも取りやすくなるような雰囲気作りや制度作りをしていきたいと考えています。
子連れ出勤のトライアルと柔軟な職場環境
中辻:他にも、新しい働き方の形を試されているのでしょうか。
細谷:ちょっと子連れで出社してみたりと、色々とトライアルをしています。会社のフリースペースで仕事しながら、子供をちょっと連れてきてそこで遊ばせたり。その間、妻は家で休んでもらうといったこともしています。
中辻:周りの方の反応を見ながら、まずはやってみるという姿勢が素晴らしいですね。
細谷:ダメだったらやめればいいので、まずはやってみたい。働く時はしっかり働いて、休む時は休んで、家族も大切にする。そんな、仕事でしっかりパフォーマンスを出してくれる会社を目指しています。
背伸びをしながら成長し、地域に信頼される未来へ
中辻:最後に、これからの目標について教えてください。
細谷:会社を成長させたいです。成長するにはちょっとした背伸びが必要ですので、今できること、今いる人員でできることだけをやっていては成長もしないし衰退していく。ちょっと大変だけど、皆で背伸びしながら会社を伸ばしていきたいという思いがあります。
中辻:ワクワクしながら目標に向かっていく力が、会社のパワーになっているのですね。
細谷:目指している時って、スポーツでも何でもワクワクすると思います。そんな気分でこれからも会社をやっていきたいですし、一番は地域に信頼されるものづくりができる会社であり続けたい。それが最終的な目標です。
■城北建設株式会社 https://www.jhohoku.co.jp/
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