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全国建設青年会議が全国大会を開く

更新日:2025/5/2

全国建設青年会議は12月6日、東京都内で第29回会全国大会(主管・近畿建設青年会議)を開いた。大会テーマを「シン・建設青年人~意識を変え、行動を~」と設定し、生産性向上などに取り組むことで、業界を変革する決意を新たにした。会場となったリーガロイヤルホテル東京には、全国の建設業協会に所属する青年世代や国土交通省の来賓など約530人が参集し、賑わいを見せた。

冒頭、大会会長を務める近畿建設青年会議会長の辻広昌平氏は、「建設業に従事する仲間が減少する中、災害が多発しインフラの老朽化が進行するなど、建設青年人の存在役割はますます大きくなっている」とした上で、「課題は山積しているが、10年後20年後の国土を守るのは私達である。今日から意識を変え明日から行動すれば建設業の未来は明るいものとなるはずだ」と呼び掛けた。

来賓として招かれた石破茂内閣総理大臣の挨拶を代読した森昌文内閣総理大臣補佐官は「日頃から地域の守り手として地域社会を支えていることに深く敬意を表す。公共工事の予算確保や適正な工期設定などを通じ災害に負け合い安全・安心な国づくりを推進する」とした。中野洋昌国土交通大臣に代わり挨拶した高橋克法副大臣は「給料が良く、休暇が取れ、希望が持てる、そしてかっこいい、魅力ある建設業。皆様と一緒になって取り組んでいきたい」と話した。

一連の挨拶後、廣瀬昌由国土交通省技監が「国土交通省における建設現場の働き方改革、インフラDXの取組」と題し特別講演。メインイベントとして用意された登壇企画には、北海道から九州まである9ブロックの代表者らが大会テーマに沿って自社や地域での活動事例や先進的な取組を紹介した。

▽中国ブロック―安藤建設(山口県)・安藤雄紀取締役営業部長「日本を代表する『グリーンインフラ』企業を目指す!」

▽近畿ブロック―小森組(和歌山県)・小森脩平専務取締役「未来でも必要とされる建設会社であるために」

▽東北ブロック―中城建設(宮城県)・結城創代表取締役「『地域課題』を『地域資産』に変える『新たな地域資源づくり』」

▽九州ブロック―福地組(沖縄県)・福地一仁代表取締役社長「『建設』×『観光』で考える、インバウンド時代の街づくり」

▽北海道ブロック―砂子組(北海道)・砂子晋太郎代表取締役専務「担い手創り・人創り」

▽四国ブロック―愛亀(愛媛県)・西山剛輔取締役施工管理部長「地方舗装会社の海外展開」

▽中部ブロック―岡田建設(愛知県)・岡田司代表取締役社長「『高校生×土木』フォトコンを通じての建設業界のPR活動」

▽北陸ブロック―加賀建設(石川県)・鶴山雄一代表取締役社長「パートナーシップで攻めて守って価値づくり」

▽関東ブロック―湯澤工業(山梨県)・湯沢信代表取締役「建設業を伝えなきゃ伝わらない」

全国建設青年会議は、青年層が地域の建設産業が抱える課題を解決し、国土保全・社会発展に貢献することを目的として1997年に設立。2000年に現在の名称に変更し約2500人の会員で運営。2025年の全国建設青年会議は中部ブロックの主管で開かれる予定だ。