日向こずえさん(株式会社三原田組・工場長)
更新日:2025/4/23
入社当初は事務職を担っていたが、日頃からの的確かつ丁寧な仕事への取り組みが評価を受け、5年前に生コンクリート工場の工場長に抜擢。「女性だから」という社内外からの暗黙の視線を察知し、運行管理者とコンクリート技士・主任技士の資格を取得してからは、「だいぶ業務が進めやすくなった」と率直に語る。現在は、運転手を含め10人の部下を統括し、会社の下支えに貢献している。


リソースが限られる中、常に意識することは「全員が1人何役もこなせる体制を整えること」。コンクリートの運搬・製造など、決められた任務がある中、「いかにコストを掛けず、生産性を上げられるかを集中的に考えている」と語る。実現には、これまで自身が培ってきた知見を正確に伝承する必要もあり、骨の折れる作業になるが「この使命を全うしてみせる」と強い意志を見せている。


当面の目標を、「上越市にある生コン工場の中で、品質・出荷量の双方でNo.1になること」と明確に示す。特にコンクリートの質を安定させること。また、働きやすい職場の促進に力を入れており、現在はコンクリート診断士の資格を取れるよう準備も進めている。年上の部下は多い環境にあるが、部署内は活発なコミュニケーションが続き活気に溢れている。「まだ改善すべき点は多いが、地域に愛される企業として、今後も社会資本の整備に全力を尽くしていきたい」と話す視線は熱を帯びている。

株式会社三原田組のホームページ:https://miharada.co.jp/
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この記事を書いた人

クラフトバンク総研 編集長 佐藤 和彦
大学在学時よりフリーライターとして活動し、経済誌や建設・不動産の専門新聞社などに勤務。ゼネコンや一級建築士事務所、商社、建設ベンチャー、スタートアップ、不動産テックなど、累計1700社以上の取材経験を持つ。
2022年よりクラフトバンクに参画し、クラフトバンク総研の編集長に就任。企画立案や取材執筆、編集などを担当。現在は全国の建設会社の取材記事を担当。