クラフトバンク総研

新沢 和成さん(㈲新和工業・代表取締役)

更新日:2025/3/21

社長就任から数年後、鉄筋ジャバラユニット工法の考案者である柳井泰三氏に出会えた。「工法の説明を聞いた直後、品質確保・省力化を実現する唯一の方法だ」と確信し、2005年には特約店としての加盟を果たした。「当時は斬新が故に、現場に導入できる機会が少なく苦労した」と振り返るが、「可能性を信じ施工と周知に尽力した結果、近年では着実に浸透し始めてきたと実感している」と自信を見せる。

 「常に現場のことが頭から離れない。試行錯誤し作り上げることが何よりの喜び」と笑顔で話す様子からは、職人としての誇りが垣間見える。過去に担当した最終処分場の浸出水処理施設では、社員と少数精鋭の協力会社により、鉄筋使用量1500㌧のうち75%ほどを同工法で施工し、工期短縮に貢献した。今年10月からは民間の大型物件現場に携わることが決定しており、「担当者との調整することが待ち遠しい」と期待を募らせる。

 「ジャバラユニット工法の普及促進を、より一層加速化させること」を今後の目標に掲げる。人手不足や資機材高騰など乗り越えるべき壁は高く険しい。しかし、運搬コストと人員の削減、工期の短縮につながる鉄筋ジャバラユニット工法が、「鉄筋業界に差し込む一筋の光となることを信じている」と将来を見据え、今日も業務に打ち込んでいる。

㈲新和工業のホームページ:http://www.shinwa-jabara.com/

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