新卒2人を迎える神奈川通建が、堅実な組織作りをスタート
更新日:2026/2/9
電気通信工事を手掛ける神奈川通建(神奈川県厚木市)は、昨年4月に「クール・ブルー(Cool Blue)」に参画した。同団体は、建設現場などで仕事を行う、いわゆる「ブルーカラー」である人々の価値・崇高さを周知するために創設した組織。萬屋健太社長は、「元々、発起人の石本英成氏(協栄電気工業・代表取締役)と知り合いだったこと。また団体としての理念にも共鳴できたことで、即座の参入を決めた」と動機を語る。クール・ブルーに参加する企業数は現段階では9社。全国各地の学校で特別授業をするなど、草の根からの活動を精力的に行っている。


萬屋社長は、コロナ禍である2020年2月に「神奈川通建」を設立した。それまで30年近くもの間、通信インフラを守るために現場での業務に邁進していたが、当時慕っていた社長の退任により、「自分の力を試す方向に気持ちが傾いた」と経緯を話す。当初は、1人だけでの独立を想定していた。しかし、同じ会社に所属していた3人の後輩から「この先も萬屋さんと一緒に働きたい。僕たちも連れて行ってほしい!」と懇願されことを受け、合計4人での船出を迎えた。それまで一緒に働いてきた3人が名乗り出たことを、萬屋社長は「これまでの人生で最も感極まった瞬間だった」と感慨深げに振り返る。創業初期から幅広い特殊工事を手掛けられていた長所を活かし、順調な事業展開を進められており、「自分を信じてくれた仲間たちがより良い生活を送れるよう、今後も手堅く成長できる組織基盤を作りたい」と思いを述べる。


神奈川通建では、今年4月から2人の新卒社員を迎え入れることが決定している。人材獲得難が叫ばれる中、萬屋社長自らが地元である長崎県の高校に出向き、スカウト活動を実施。「大手では出来ない、様々な経験を入社直後から積める」「学歴は一切考慮しない」「土日・祝日が休み」「家賃は会社が負担」など具体的かつ分かりやすいメリットを提示できたことで、2人は入社を決めたようだ。当面、萬屋社長は「採用は新卒に絞っていく」と設定しており、理由を「当社の理念やノウハウを受け入れやすく、幹部候補・コア人材の育成に適しているから」と定義。現在は、この先に更なる飛躍を遂げるための土台作りに励んでいる。


豊富な経験と高度な技能により通信インフラを支える事業を、萬屋社長は「AIには絶対にできない分野だ」と断言する。最新の技術・機器を駆使することで、あらゆる電気・通信工事に対応できる特有の業務。最優先事項には「安全性」を挙げており、これから先も「誠実」「品質」「信頼」をモットーに、「神奈川通建は無事故」という記録を更新し続けたいと強く望んでいる。施工の質にこだわり、細部まで丁寧に仕上げることで、信用を獲得する過程は何よりも尊い。萬屋社長の言動は常に長期的な視点に基づいており、今後も確かな信念を軸にした組織運営で発展を続けていくはずである。
この記事を書いた人
クラフトバンク総研 編集長 佐藤 和彦
大学在学時よりフリーライターとして活動し、経済誌や建設・不動産の専門新聞社などに勤務。ゼネコンや一級建築士事務所、商社、建設ベンチャー、スタートアップ、不動産テックなど、累計1700社以上の取材経験を持つ。
2022年よりクラフトバンクに参画し、クラフトバンク総研の編集長に就任。企画立案や取材執筆、編集などを担当。現在は全国の建設会社の取材記事を担当。







