加藤慎也さん(株式会社加藤建設・代表取締役)
更新日:2025/4/7
16歳で建設業界に飛び込み、その在り方に疑問を抱いた。建設業は「仕方なく選ぶ仕事」と見られがちで、職人の立場も低く扱われることが多い。だからこそ、「この仕事を選びたい」と思える環境をつくり、新卒や未経験者が自然と集まる会社・業界にしたいと考え事業を展開している。

採用活動では自ら高校に足を運ぶ。型枠工事に関する仕事内容だけでなく、社風や職場の雰囲気を「ありのままに」伝えることを重視。「近年では休暇取得や時間外労働の少なさなど、プライベートを重視する傾向が強いと同時に、早期に技術を身に付けて収入を増やしたいと考える求職者も多い。多様な価値観に応え、それぞれの目標を後押しできる環境を心掛けている」と実感を込めて語る。こうした柔軟な姿勢が共感を呼び、今年4月には会社の方針に共鳴した4名が新卒で入社を果たした。「今後も新規入職者を増やし、将来的は育成手法も確立したい」と展望を語る。


直近の目標は、「社員が目標を持ち、楽しく働ける会社」として定着すること。「加藤建設でなければできない仕事」を増やし、実績と知名度を高める意向は誰よりも強い。浜松を拠点に大規模な現場を施工しているが、まだ満足はしていない。「県内だけでなく全国で仕事をしたい。自分たちにしかできない『作品』を作り続けたい」と挑戦を続ける覚悟を示した。


株式会社加藤建設のホームページ:https://www.kato-kensetsu.co.jp/
この記事を書いた人

クラフトバンク総研 記者 川村 智子
新卒で入社した建設コンサルタントで、農地における経済効果の算定やBCP策定などに従事。
建設業の動向や他社の取り組みなどに興味を持ち、建通新聞社では都庁と23区を担当する。
在籍時は、各行政の特徴や課題に関する情報発信に携わる。2024年よりクラフトバンクに参画。
記者として企画立案や取材執筆などを手掛けている。