佐藤幸治さん(有限会社佐藤鉄筋興業・代表取締役)
更新日:2025/4/15
今年、創業50周年を迎え「会社だけでなく、鉄筋業界に貢献できるよう試行錯誤を重ねたい」と決意を新たにする。鉄筋工事という必要不可欠な業種に人手が集まらない歯がゆさを抱えながらも「鉄筋が建築物を支えるように、我々がこのまちを支える」と強い信念を示す姿が印象的だ。


創業者である父は、元々農業を営んでいたが、冬場の生計を確保するため同社を立ち上げた。自身は、現場に携わりながら退勤後に寝る間を惜しんで知識・技能を研鑽。「構造物を支える重要な部分である鉄筋を、自分自身が誇れるように施工すること」を美学としており、地元・青森で多くの主要構造物に携わり続けてきた。


2020年に機は熟したと決断し、自ら社長交代を進言。就任した当時を「想像以上の重責が圧し掛かった」と振り返る。経営面では、受注量や品質の確保を重視する一方、加工場では機械化を進めるなど、居心地のよい職場作りも心掛ける。「鉄筋の仕事は永久不滅。導入するジャバラユニット工法も駆使することで、施工実績を増やしたい」と前を向く。「職人の知恵や技能、工法の追求により、まだ可能性が拡張できると信じている。課題は多いが、今できる最善策を取り続けることで、現状を打破していきたい」。

有限会社佐藤鉄筋興業のホームページ:https://www.sato-tk.co.jp/
ジャバラユニット協会のホームページ:https://jabara-unit.com/
YouTube:https://youtu.be/rVPg0FYAXVQ
この記事を書いた人

クラフトバンク総研 記者 信夫 惇
建通新聞社に10年間勤務。東京支局・浜松支局・岐阜支局にて、県庁などの各自治体や、建設関連団体、地場ゼネコン、専門工事会社などを担当し、数多くのインタビューや工事に関する取材に携わる。
2024年にクラフトバンクに参画。特集の企画立案や編集、執筆などを手掛けている。