佐藤 清史さん(株式会社髙千穂建設・代表取締役)
更新日:2025/7/11
入職の経緯は「家業を手伝うため、型枠の世界に飛び込んだから」。父親の仕事の関係で高校生の時、大阪府の進学校から島根県松江市内の通信制高校に編入した。日中は父親を手伝いながら夜間に勉強する日々の中、どちらも疎かにせず人一倍努力し「朝7時から夜9時までがむしゃらに働いた」と話す言葉には熱がこもる。


長らくマンションの型枠施工を専門にしてきたが、時代の変化と共に事業の多角化を決意。補助金を使い自動型枠加工機とフォークリフトを調達したことで、土木型枠への参入にも成功した。県内を東西に伸びる山陰道の施工も予定しており、現在は建築・土木の売り上げ比率を半々にするなど、バランスの取れた経営基盤を築く。常に「周囲の理解と協力があって実現した実績」と感謝の意を示す点が端的に人柄を表している。


会社に勢いと弾みを付けるためにFacebookやInstagram、TikTokなどのSNSを駆使する。至上命題に掲げるのは「人材採用と定着」。自社を惜しみなくPRすると同時に、「担い手が不足している状況だからこそ、業界全体を盛り上げたい」と島根県雇用政策課が制作した職業紹介動画に出演するなど余念がない。事務業務のDX化にも着手しており、「未来に向けての投資を惜しまない」と覚悟を決めている。

原動力は「施工物件が、私自身の命より長く世に存在し、後世に受け継がれること」。市井の人々の役に立てる達成感と誇りを胸に、今日も全力で建設産業界を盛り立てている。

株式会社髙千穂建設のHP:https://www.takachihokensetsu.com/
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この記事を書いた人

クラフトバンク総研 記者 信夫 惇
建通新聞社に10年間勤務。東京支局・浜松支局・岐阜支局にて、県庁などの各自治体や、建設関連団体、地場ゼネコン、専門工事会社などを担当し、数多くのインタビューや工事に関する取材に携わる。
2024年にクラフトバンクに参画。特集の企画立案や編集、執筆などを手掛けている。