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新体制のナレルグループが、企業風土・文化の醸成に挑戦へ

更新日:2026/3/30

今年1月29日に開催したナレルグループ(東京都千代田区)の株主総会で、柴田直樹氏が新たな代表取締役に就任することが決定した。創業者の小林良氏から手渡された重責。昨年12月には中期経営計画も発表し、建設業界の二大課題である「人材不足」と「生産性向上の遅れ」に正面から取り組み、事業成長を通じて建設業界の持続可能な発展に貢献することを目標にしている。柴田社長は、「この中期経営計画を『計画で終わらせない』ことが最も重要な使命と考えている。これまで以上に資本市場との対話を通じ、長期的な視点で企業価値を向上できるよう最善を尽くす」と意気込みを語る。

ナレルグループは、大手ゼネコンから専門工事会社に向けた技術者の派遣と建設関連作図の請負事業、技能者(職人)の紹介事業を展開している。社長就任の話自体は何年も前から出ていたが、中期経営計画を策定したタイミングを見て、柴田社長は「自分が代表として責任を果たさなければ意味がないと感じた」と振り返る。当初から小林会長と共有する確固たる企業理念は「事業は人」。トップに就いた直後だが、既に「会社経営と真摯に向き合うと同時に、特に中間層と言われる20~30代を経営幹部として育て上げる必要がある」と明確なスタンスを提示する。同社が2023年7月に上場を果たす大きなきっかけは、柴田社長が発案した「未経験でも施工管理技術者に育てられるビジネスモデル」を確立できたこと。5~10年を視野に一人前に育成できる仕組みを武器に、建設業界の未来を担う若者の更なる輩出を目指している。

先行きの不透明な時代を前に、柴田社長は「『ただ人を採用して派遣するのみ』というビジネスだけでは早々に行き詰まる」と見解を示す。この現実を見越し、同社では施工管理のスキルに加え、ドローンやICTツールなどDXを駆使できる人材に育てた後、企業に送り込む建設DX事業を開始。顧客からは高い評価を得られており、近い将来はバックオフィス業務のBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)を手掛け始めている。現段階でも派遣業に携わる人材を募集するには、給与を高く設定しなければ人は来ない。無事に人を集められても、賃上げの設定を合理的に行わなければ、他社に引き抜かれるリスクがある。経営者として絶妙な舵取りが必要になる状況にあるが、「業界発展のためにも、グループ全体で最適解を導き出していく」と並々ならぬ意気込みを見せている。

柴田社長は中期経営計画の「2030年までに売り上げ500億円、社員数8000人まで拡大すること」が5年後の目標と話す。実現には、コア事業である施工管理の派遣事業の更なる発展と共に、建設DX分野をどれだけ伸ばせるかが鍵になる。最優先で強化すべき点は「企業としての文化と風土を作り上げること」。社員には技術の習得による成長を前提とした思考・考え方の習得を求めており、 「当社で経験を積んだ社員が、これまで以上に各現場から必要とされるよう趣向を凝らす」と語る。時代の過渡期に立つことになったスタートライン。新体制となったナレルグループは、今後も社員一丸となり果敢な挑戦を続けていく。

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