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確かな信頼と技術で、成島鉄筋工業が業界を興隆へ

更新日:2025/4/25

昨年、成島鉄筋工業(静岡県藤枝市)の成島実社長は、藤枝市協力雇用主会の会長に就任した。協力雇用主とは、犯罪をした人の自立・社会復帰をサポートするため、雇用検討などを行う、保護観察所に登録された事業主。これまで出所者の立ち直りを地域で支える保護司を、17年ほど務めた実績からの抜擢となり、会に所属する企業数も就任前の25社から70社に増やすなど顕著な変化が起きている。

成島社長は、「正直、最初に保護司に携わる決意をしたのは、『会社の人手不足を補いたい』という動機だった。しかし、実際に共に長い時間を過ごすことで、反抗的な態度が軟化する様子や、技術の習得を喜びに転換する姿を目の当たりにしたことで、私の中にこれまでにない充実感を得るようになった」と自身の中で巻き起こった心境の変化を語る。自社で雇い育成した中には、既に独立し会社経営を手掛ける元社員も輩出しており、成島鉄筋工業がゼロからでも人を育てられる環境として定着していることが理解できる。「過ちを犯した過去が消えることはないが、その後の生き方次第で未来は変えられる」。現在も保護司を続ける理由は、この一点に尽きるようで、「更生保護活動を多くの人々に広げることで、1人でも多くの職人を生み出すことが、建設業界の興隆にも繋がる」という確固たる思いは誰よりも強い。

社内では現在、「床板・橋脚・橋台など土木施工の技術を研鑽することに注力している」と成島社長は語る。建築分野と違い土木鉄筋では、1~2ミリの差異でも重大な事故に直結する可能性があるため、確かな技術力と細心の注意が必須になる。成島鉄筋工業が、国土交通省から施工に対して暑い信頼を得られているのも、これまでの公共工事における実績が大きいようで、「信用の形成は、日頃からの業務の積み重ね」と繰り返す姿に説得力がある。来年からは、フィリピン人の特定技能実習生も2人増やす予定で、社内の活性化にも一層加速化させていく方針である。

「単純に売り上げを向上させるだけなら、獲得した仕事を安価で下請けに投げることを繰り返せば良い。しかし、当社がその選択をしないのは、それを専門工事会社として実施すれば、誰もハッピーにならないと既に経験しているからだ」と強調する。慢性的な人手不足が業界全体を覆っており、「特効薬のない状況は続くが、当社は『経験のない人でも育て上げられる専門工事会社』として、今後も多くの職人を生み出したい」と力を込める。次の世代に経営のバトンを渡す準備も最終段階に入った。成島社長の中には「私が引退をしても、元請けとの信頼関係は更に深めてほしい」という強い思いがある。鉄筋施工技術だけでなく、安全対策や他県との交流など、様々な活動で業界を盛り立てる成島鉄筋工業。創業から65年の実績を背骨に、今後も確かな技術力を証明していく。

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