クラフトバンク総研

盤石体制の成田塗装が、「唯一無二」の確立を目指す 

更新日:2025/5/2

成田塗装(大阪府寝屋川市)の大倉達也社長が、会社に組織化が不可欠と痛感したのが10数年前。会社設立後も、しばらくは個人事業主の延長線上として日々の業務を担っていたが、ある日突然、電話が鳴るだけでも恐怖する極限状態を体感。1人の活動だけでは限界と悟り、チームとして適切な編制をすべきと体制変換に舵を切った。

真っ先に取り掛かったのは、現場の本音を汲み取り、社内の正確な情報整理もできる参謀として役割を果たす人材を探すこと。管理部を設置し、塗料問屋の営業を行っていた安藤康典氏、1年後には有馬理歌氏を迎え入れ、徐々に組織強化を進めていった。大倉社長が「この最初の人事がターニングポイントだった」と語る通り、2人はすぐに会社の屋台骨としてフィット。社長の背負ってきた任務にトラブルのない引き継ぎを続け、間もなく採用活動や現場での教育に専念できる仕組みを整備できたという。

大倉社長は、現在地を「社員である職人の質と同時に、会社としての価値を向上する時期」と判断。創業から徹底してきた下請けに依存しない「自社施工」を現在も貫き、3人いるベトナム人の実習生にも見事に技術を継承している。最近では、「女子班」と名付けた女性職人2人から成るチームも顧客から人気で、半年先まで指名で埋まるという良い流れを生み出している。他社に比べて圧倒的に低い離職率の要因を聞くと、大倉社長は「安藤と有馬、この2人が社内を的確に調整し、現場の職人もその意向を理解した動きが取れているから」と即答。社長自身は「基本的に私は社内を見守り、緊急時以外は極力動かなくても回るチームを作れた」と初動で要所を押さえられた重要性を語る。その後は、社員からの要望でYouTube(動画1、動画2)やInstagramなどSNSの開設や、新聞折り込みのチラシを配布するなど、新たなアイデアが現在も量産されており、成田塗装に在籍する17人の社員は、高いモチベーションを維持した状態で業務に取り組めていることが特徴だ。

会社のコンセプトを「他社に真似できない、唯一無二の塗装を」と銘打つように、成田塗装の職人はデザイン、配色、施工など各分野において独自のこだわりを持った活動を手掛ける。社名を「大倉塗装」とするのではなく、会社の在籍地名である「成田」を入れた理由も「いずれ親族ではない、優秀な社員たちに引き継いで貰いたい」という気持ちの表れが大きいようだ。「創業当初から枚方市と寝屋川市を代表する会社になりたいと言う夢を持っており、その気持ちは今も変わっていない。社会情勢など外的要因の影響はあるが、今後も確固たる技術とサービスを基に、堅実な活動を手掛けていきたい」と思いを述べた。

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