クラフトバンク総研

鉄筋業界の改善に向け、ヒムロが動きを加速化へ

更新日:2026/8/31

 今年7月に開催した福岡県鉄筋事業協同組合の通常総会にて、ヒムロ(福岡県直方市)が正会員に加盟した。既に西日本圧接業協同組合や日本鉄筋継手協会などの団体には所属していた同社。氷室一也社長は、新たに加入を決めた動機を「とにかく『鉄筋業界が盛り立てられることは何でも実施すべき』と考えた。弊社の強みであるチームワークを活かすことで、組合の活動に貢献していきたい」と述べる。2013年に3人の仲間で設立した会社は、今や日本鉄筋継手協会から「優良圧接会社」と「優良A級溶接継手施工会社」の認定を受けるまで成長した。様々な団体で習得する知見を自社の経営に反映できるか注目である。

 入会して再認識した事柄は「標準見積書の利用を徹底する重要性だった」と吐露する。もちろん存在自体は知っていた。しかし、現場で働く職人の処遇を改善するため、九州にある全ての鉄筋工事団体が連携することで、事前にダンピングを防ごうとする姿勢に感銘を受け、「今からでもそのスタンスを学ぶ必要があると痛感した」と実感を込める。会社としては、鉄筋ガス圧接や高分子天然ガス圧接の他、SG継手工法やDBヘッド定着工法など、多様な特殊工法に対応ができる。直近では、マンション・オフィスビルなどを多く手掛けており、「この良い流れを会社の躍進にも繋げたい」と並々ならぬ意欲を見せる。昨年には高卒の新入社員も迎え入れることができており、今後の展開から目が離せない。

 氷室社長は、「鉄筋継手は完成後、コンクリートの中に隠れてしまうが、確実に建物に残り続けるものであり、それは職人の技術によって下支えされていることが誇り」と言い切る。昨今では、AIを含めたテクノロジーの発展が著しい。だが、ヒムロが培ってきた技能・経験は、それらで代替することは極めて難しく、氷室社長は「だからこそ、第一線で働く社員には多くの給料が支払えるよう、団体との意思疎通も綿密にすることで、打開策を探っていきたい」と包み隠さず本音を語る。当面の目標として掲げるのは、「北九州で突出した企業として認知されること」。実現には、多くの若手が入社を希望するような体制を確立し、継続的に単価を上がる仕組みも作る必要がある。社内では、少数精鋭ならではの団結力により、安定した施工品質を提供する盤石なチームが存在する。ヒムロは今後も試行錯誤を繰り返し、顧客に信頼される技術力を提供し続けていくはずだ。

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