建専連・九州建専連が九州地方整備局と意見交換
更新日:2026/7/14
建設産業専門団体連合会(岩田正吾会長)と建設産業専門団体九州地区連合会(宮村博良会長)は、7月13日に27回目となる国土交通省九州地方整備局との意見交換会を開いた。建専連本部や九州地区連合会に加え、鳶や躯体など九州の16団体から計60人の代表者らが集結。国交省からは垣下禎裕九州地方整備局長をはじめ、幹部ら約20人が参加した。

会の冒頭、宮村会長が「労働者不足や技術継承の停滞、適正単価の確保、働き方改革への対応など、現場はかつてない課題に直面している。私たち事業者の努力だけでは解決できない産業構造に関わる大きなテーマだ」と危機感を表明。その上で「九州の未来を支えるインフラ整備は行政と専門工事業者が互いに尊重し、力を合わせて初めて成り立つものだ。行政が有する専門性に学びながら、現場の実情を率直にお伝えし、解決への道筋を描く貴重な機会としたい」と挨拶した。

垣下局長は、最大の課題である担い手確保に向け「第三次・担い手3法」の着実な浸透を最優先事項として掲げつつ、「賃上げ原資の確保、資材高騰に伴う適切な価格転嫁、ダンピング対策の推進に加え、昨年12月に発表した労務費の基準の運用を徹底していく」と強調。その上で、「適切な工期設定や価格転嫁を実効性のあるものとするため、『建設Gメン』による調査・指導体制をこれまで以上に強化していく」と呼び掛けた。働きやすい職場環境の構築に向けた「熱中症対策パッケージ」についても触れ、「今夏を最初の挑戦する機会と位置付け、様々なアプローチを試みながら、業界内でのコンセンサスを形成していきたい」とも語り、官民一体となった業界改革への協力を要請した。
意見交換会は、「労務費に関する実効性確保について」と「猛暑日の作業回避のための夏季等作業休工について」の2テーマに基づいて実施。労務費については、発注者・受注者に標準労務費や標準見積書の活用の周知・啓発、建設Gメンによる民間工事も含む、全ての現場での監視・指導の強化を要望。猛暑日の回避では、国交省直轄工事における休工の試行実施や厚生労働省と民間発注者、元請団体などへの働きかけへの期待を示した。この他、九州地方整備局の企画部と建設部、営繕部から、生産性向上に向けた運用規準「5(ファイブ)ルール」や単品スライドの手続き、中東情勢関連の相談窓口などが紹介された。

閉会に当たり会を総括した建専連の岩田会長は「怖いから言わないでは何も変わらず担い手不足と業界の衰退が続く」と指摘。「建設Gメンと膝を突き合わせて不適切な業者を排除していく。設計労務単価の明記、雇用にかかる経費の確保を徹底していかなければならない」と力強く呼び掛けた。その後の懇親会では会員らが業種の垣根を越えて情報交換し、九州の専門工事業界の発展に向け親睦を深め、更なる結束を誓い合った。

この記事を書いた人
クラフトバンク総研 記者 信夫 惇
建通新聞社に10年間勤務。東京支局・浜松支局・岐阜支局にて、県庁などの各自治体や、建設関連団体、地場ゼネコン、専門工事会社などを担当し、数多くのインタビューや工事に関する取材に携わる。
2024年にクラフトバンクに参画。特集の企画立案や編集、執筆などを手掛けている。

