Sakatecが業界内のITリテラシー向上に着手
更新日:2026/11/6
今年9月に酒井大吉取締役がSakatec(山梨県南巨摩郡)に入社した。社内で担当するのはDX・AI戦略の分野。これまでアクセンチュアやマイクロソフトなどで蓄積してきた知見を、どのように還元するかに注目が集まる。新卒でコンサル業界に飛び込んだ際は、家業に戻る想定は全くしていなかった。しかし、30歳を過ぎ今後の人生と真剣に向き合い始めた時、創業者である父・酒井賢治氏から「これまで培った実績は建設業にこそ活かせる」など熱烈なオファーを受けたことが決め手になったという。入職当初から自身で開発した事務・経理・名刺・案件を管理する4つのアプリを導入。猛反発を想像していたが、社員の大部分が今までアナログに偏り過ぎていた状態を理解しており、「思いの他、スムーズにDXが浸透したことに驚いている」と現況を語る。

酒井取締役は、「来年を目安に組合を立ち上げることを考えている」との意向を見せる。組合の理念は「建設業界内のITリテラシーを高めること」。アナログ傾向の強い人もAIなどの最新技術に関心は寄せるが、実際には何から始めるべきかを把握できていないケースが多い。長い期間、業界全体がこの状況を放置し続けてきたが、酒井取締役は「他産業と比較しても致命的な遅れがあり、もはや最終期限は目前まで迫っていると考えている。『詳しいことは分からないが、組合に入れば初歩からでもキャッチアップできる』という評判が定着するような団体を構築したい」と明確な動機を示す。10月1日には、4U(東京都清瀬市)の上田雅人社長が代表理事を務める日本ロープ高所作業協会にも加盟した。自社のロープアクセス分野を強化すると同時に、AI導入の可能性を探るためのヒアリングも実施しており、「徹底的なトライ&エラーを続けることで、建設業界での生産性向上を実現したい」と確固たる使命感を堅持している。


バックオフィス分野のDX化を加速するSakatecだが、酒井取締役は「近々にもショベルカーやドローンなどを含めた、施工面でもDX促進を手掛けていく」と方針を示す。既にどの現場でも人手不足は顕著に表れており、「それを補うのはAIを筆頭としたテクノロジーであり、必須事項はやはりITリテラシーのアップという見解に行き着く。課題は山積みの状況だが、1つひとつ克服することを心掛けたい」と思いを述べる。10月からは「ダイキチ不動産研究所」をタイトルにした、自身も登場するYouTubeチャンネルを開設。「外壁修繕」や「不動産投資」などに関する解説・見立ては特に好評であり、「自分にできることなら何でもやるという意気込みで、あらゆる物事に挑戦していきたい」と気概を見せる。「建設業は横の繋がりが強く、様々な業種の人々が1つの目的に邁進できる魅力的な産業。この可能性に満ちた業界が永続するよう、微力だが私自身の経験をフィードバックできればと考えている」と語り、今後も全力を尽くすことを誓っている。
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この記事を書いた人
クラフトバンク総研 編集長 佐藤 和彦
大学在学時よりフリーライターとして活動し、経済誌や建設・不動産の専門新聞社などに勤務。ゼネコンや一級建築士事務所、商社、建設ベンチャー、スタートアップ、不動産テックなど、累計1700社以上の取材経験を持つ。
2022年よりクラフトバンクに参画し、クラフトバンク総研の編集長に就任。企画立案や取材執筆、編集などを担当。現在は全国の建設会社の取材記事を担当。








