クラフトバンク総研

福岡県空調衛生工事業協会

更新日:2026/6/30

【柚須氏が会長に就任】

 昨年5月、福岡県空調衛生工事業協会の会長に柚須亮太郎氏(菱熱・代表取締役社長)が就任した。空調衛生設備工事業に関する調査研究や経営の合理化、施工技術の向上を目的に設立した同協会。日本空調衛生工事業協会の九州沖縄支部としても機能しており、今年8月には創立20周年を迎える。働き方改革や脱炭素社会などの実現が求められる中、柚須会長は「団体としては、関係省庁に対する建議や請願の他、定期的に省エネルギー化の新技術研修会や安全講習会、会員相互の交流会などを開催することで、業界の健全化を進めるべきと考えている。担い手不足や物価高騰など、業界を取り巻く環境には厳しいものがあるが、個々の企業の努力だけでは如何ともしがたい問題に対して、会員企業が繋がり業界全体の活動として、事業環境改善に向けた努力を継続し、ひいては地域社会の生活環境向上に直結する業界活動を展開していきたい」と思いを述べる。

【「3K」を「新4K」に変える】

 協会では、慢性的に続く人手不足に対して、各社の現状と向き合いながら、対策を進めている。真っ先に取り組んでいるのは、「3K(=きつい・汚い・危険」と呼ばれる業界特有の昔からのイメージを、「新4K(=給与が高い・休暇が取れる・希望がある・かっこいい)」というブランドに少しでも近付けていくこと。全てを実現するには、そのベースとして技術者の技術力強化は避けては通れない道であり、柚須会長も「まずはベテラン技術者の技術をどう後世の技術者に伝承していくかが最重要課題」と見立てている。当然のことだが、九州・沖縄の各地域・個々の企業で置かれた事業環境、直面する問題点は違う。個々にある会社の課題にも寄り添いながら、成果を上げることは容易ではないが、「協会の活動が各企業の社業の役に立つことが協会の設立意義に叶うことであり、具体的な課題に対しても会員企業とのワイガヤを通じて、より有効な対応策を模索していきたい」と意欲を見せている。

【4つの委員会が機能】

 協会内には企画委員会と技術委員会、安全委員会、厚生委員会と、4つの委員会を設置している。各委員会は、それぞれ重要な役割を担っているが、特に力を入れている部門に「国土交通省をはじめとする関係官庁との連携・情報交換を担う企画委員会と、講師を招聘して講習などを開く技術委員会」を挙げる。国の方針を把握し、団体の立ち位置を表明する機会や、過去の成功事例を共有することで、未来に向けた取り組みに活かすことを意識する。「昔はサブコンと言えば、ゼネコンの下に置かれたもので、業界の意見を言い難いという風潮があった。しかし、近年ではサブコンが存在しなければ現場は回らないと、各方面で理解して頂けていると実感している。ゼネコンもサブコンも、同じ物づくりの領域に所属する業種。現在地を正確に把握することで、協力してより良い結果を残せるよう最善を尽くしていきたい」と前だけを見つめる。

【空調衛生の魅力を周知する】

 柚須会長に、直近の団体運営においてのポイントを聞くと「サブコンの魅力を業界内外に周知し、新しいブランディング化を図り、人材確保に寄与することで、その結果、会員企業が増えていくこと」との即答があった。「建物の外側からは見えないが、空調衛生は人間の身体で言えば『血管』に当たる。古い建物でも、それが長く堅実に機能するには、空調衛生の健全な運営が不可欠な要素になる。快適な空間を提供する上で、空調衛生は必須だという認知が更に深まるよう、団体としての活動を加速化させていきたい」と強い意志を見せる。自分が携われた案件が、長い時間が経過しても問題なく稼働する様子を見て、「この仕事を担当できて良かったです!」と報告に来る技術職の社員も多く、柚須会長は「建物に命を吹き込む。その建物が形として残り、街中に息づいているのを見ることで、自分の仕事を誇らしく思う」そういった体験を持つ経験者を増やし、そのワクワク感を協会から外部にわかりやすく発信していくことが、今の私に託された重要な任務」との認識を改めて示す。「地球に優しく、未来に優しく」をテーマに、動きを加速する福岡県空調衛生工事業協会は、今後も団体としての基盤を強化し、時代に即した組織運営を手掛けていく。

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