クラフトバンク総研

全国建設青年会議・全国大会の成功を誓う 大旺

更新日:2026/3/23

全国建設青年会議が開催する全国大会において、大旺(愛媛県今治市)の越智雅一社長が大会会長に就任した。全国建設青年会議は、地域の建設産業を取り巻く中長期的な課題を解決するため、建設青年人の行動力を活かした取り組みを行う組織。12月に開かれる第31回全国大会は、大会テーマを「The Sustainable Management and Future With All For All~地域を支え、貢献し続ける地域建設業へ~」に設定し、持続可能な経営に必要な要素を「人材確保・育成」「発信」「稼ぐ」という3つに明確化した。越智社長は「インフラの整備が地域を守ることだけでなく、きちんと稼げる仕事ということ。また建設業が利益の出る職種だということを周知したい」と決意を新たにする。資材の高騰や少子高齢化など先行きの不透明な状況は続く。しかし、「担い手不足が加速する現実を前に、どのように業界の魅力を更に高め、発信すべきか」との問いに対する答えを共有できる大会にするため、試行錯誤の日々を送っている。

越智社長は、20代前半から会議に参加している。青年層の経営者が熱気を見せる大会を「勉強の場」と位置付けており、先人たちが提示した先進的な事例を自社に持ち帰り実践することも多い。とりわけICT施工の導入に関しては、現在の経営基盤の確立に繋げたほどの効果を発揮。施工の効率化や情報共有のスピードアップを通じて「優秀な人材を採用し、利益を確保できる体制を整えられた」と自信を覗かせる。毎年開催する全国大会での学びを聞くだけで終わらせない実行力と柔軟性が、組織変革に大きく役立つ形となった。

約5年に渡り越智社長が会長を務める四国建設青年会議では、所属する各県の代表者らが、現場見学会や出前授業、DX見学会などを通じ業界を盛り立てきた。四国全体に課題が山積する中、「地域の垣根を越えた助け合いをすることで、この難局を切り抜けたい」との姿勢を見せる。国土交通省四国地方整備局とは、定期的に意見交換を実施することで、制度・現場などの視点を共有。業界PRを推進する動画制作に協力するなど積極的な動きも見せている。「建設業が担うインフラは、平時にはその価値が見えにくい。だが災害時には、社会基盤を支える最後の砦となる。守り手としての使命と役割を、どのように社会に伝え、共感を得るべきか」。YouTubeを含めたSNSでの発信という新たな模索も続けている。

全国大会には例年全国から約600社が集結する。第31回の大会は全ブロックを巻き込み、参加者を飽きさせないワクワク・ドキドキするような企画を目論む。四国ブロックでは熟考し、日本各地域での最新優良事例を登壇ディスカッション形式で紹介する予定であり、熱い想いの詰まった事案を全国に発信する方針を掲げている。「建設業は地域社会と共に歩む密着した産業であるが、視野が狭まるケースもある。時には目の前の業務から離れ、違う視点・価値観に触れ合うことが重要だ」と大会の意義を説く。足掛け5年。コロナなど様々な困難を克服した経験を糧に、業全体の魅力向上と持続可能な体制構築に挑んでいる。「第31回全国建設青年会議 全国大会」は、2026年12月4日開催される。そこで披露される次世代の業界運営の在り方が、どのような変化をもたらすかに注目したい。

四国建設青年会議のInstagram:https://www.instagram.com/shikokukensetsuseinenkaigi/

国土交通省四国地方整備局のYouTube:https://www.youtube.com/@mlitshikoku

新着記事

  • 2026.03.26

    新体制のナレルグループが、企業風土・文化の醸成に挑戦へ

    今年1月29日に開催したナレルグループ(東京都千代田区)の株主総会で、柴田直樹氏が新たな代表取締役に就任することが決定した。創業者の小林良氏から手渡された重責。昨年12月には中期経営計画も発表し、建設業界の二大課題である […]
    クラフトバンク総研編集長佐藤 和彦
  • 2026.03.24

    DXで型枠工事業をアップデート。杉内建設が目指す最先端

    杉内建設(東京都練馬区)の杉内健二社長は、創業者である父の急逝により、型枠工事業界に足を踏み入れた。当時は住宅業界に身を置いており、予期せぬ形での入職となった。家業を継承してから約20年の期間を「挑戦の連続だった」と述懐 […]
    クラフトバンク総研記者松本 雄一
  • 2026.03.19

    白戸工務店が「仕組み化」による組織編制に挑戦

    型枠工事業を手掛ける白戸工務店(埼玉県ふじみ野市)は、公正な評価制度の本格導入を開始した。若手技能者の習熟度合いを可視化するガイドラインを作成し、人材定着と育成の加速を図っている。制度設計を主導した副社長の白戸翔氏は、「 […]
    クラフトバンク総研記者松本 雄一
  • 2026.03.17

    石井組が未来を切り拓く改革に注力

    石井組(富士市)の7代目社長である石井肇氏は、「社員一同で静岡東部No.1企業を目指している」と前だけを見つめている。これまで富士市環境クリーンセンターや、JR新富士駅北口の広場改良などに携わることで、地域の人々に豊かな […]
    クラフトバンク総研記者信夫 惇