岩永建設が現状維持をベースに、新たな打開策の模索に入る
更新日:2026/10/14
今年6月に岩永建設(宮崎市)の岩永敦嗣常務が、宮崎県建設業協会・青年部連合会の部会長としての役職を終えた。現在は相談役を務めており、組織のスムーズな業務推進をサポートする。就任の経緯を本人は「順番として回ってきただけじゃないかな?」と謙遜しながらの笑みを見せる。在任中は、部内で勉強会や意見交換会を開き、「データを基に示す業界改善の具体策」や「DX導入による生産性向上の結果」など、様々なテーマに関する議論を実施。岩永常務は「短い任期だったが、建設業を向上させるために最善を尽くせたと考えている。今後も立場は変わるが、親会との連携を意識した展開を心掛けていきたいと」と団体に対する思いを述べる。

岩永建設は、宮崎県・宮崎市と防災協定を結んでいる。その為、台風や地震、口蹄疫など非常事態の発生時は、警察・消防よりも早く現場に駆け付け、道路の整備や人家のメンテナンスに取り組むことで、地域を守り抜く行動を取っている。近年、注力している分野は、橋梁工事を中心とした鳶・土工。橋梁工事を専門に行う業者は、県内に数える程しか存在していないこともあり、橋梁メーカー・ゼネコンとの数多くの実績を強みに、最先端の技術を提供する。長年、頭を悩ませてきたのは「間違いなく『人』の問題」。長く仕えてきたベテラン社員に全幅の信頼を寄せる一方、「会社の永続を考えると、やはり徐々にでも若手を採用・育成でき体制を強化すべき」と考える時間も増えてきたという。「組織は生き物。信頼する社員が在籍する今のうちに、対策に取り掛かるべき」と自身に言い聞かせるように発言する姿が印象的である。


岩永常務に今後の目標を聞くと「現状維持」との象徴的な回答があった。「冷静に現実を見極めると、『成長』ではなく『現在の状況をキープすること先決』だと捉えている。何より優先すべきは、売り上げでなく少しずつでも利益率をアップさせ、社員の給与を上げること。昨今では、様々な外的要因により手元に残る金銭が減り続けているが、弊社では所属する社員により多くの還元ができるよう、試行錯誤を繰り返していく」と並々ならぬ覚悟を示す。「時期は未定」と話しながらも、既に会社のトップに立つシミュレーションも始めているようで、「その時は時代にあった経営ができたら良いな」と微笑みを見せる。直近では、「工事企業の施工能力等の見える化評価制度(PC工事企業)」に認定されるなど、明らかな追い風も吹いている。この良い流れを味方に、岩永建設はどのようなチャンスをモノにするのか。岩永常務の一言一句から目が離せない。


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この記事を書いた人
クラフトバンク総研 編集長 佐藤 和彦
大学在学時よりフリーライターとして活動し、経済誌や建設・不動産の専門新聞社などに勤務。ゼネコンや一級建築士事務所、商社、建設ベンチャー、スタートアップ、不動産テックなど、累計1700社以上の取材経験を持つ。
2022年よりクラフトバンクに参画し、クラフトバンク総研の編集長に就任。企画立案や取材執筆、編集などを担当。現在は全国の建設会社の取材記事を担当。







