社長就任を契機に、楠田興業を次のステージに押し上げる
更新日:2026/10/20
今年4月、楠田興業(宮崎県)の代表取締役に坂元孝司氏が就任した。新卒で入社以降、文字通りゼロから様々な知識・経験を蓄積し、現場で成果を残し続けてきたことが、創業者である楠田義秀氏からの指名に繋がった。坂元社長は「以前から先代は『70歳を迎えたら第一線から引く』と公言していたが、本当に実行しそのバトンが私に渡されることは想定していなかった。現実としては東奔西走の状態が続いているが、長く在籍し社内外を熟知している特徴を活かし、会社のステージを今までにない領域に押し上げたい」と意欲を見せる。

橋梁工事を主軸に事業を展開する楠田興業を悩ませる事柄が、「メーカーから多くの仕事を受けるケースがある反面、人員が揃わない状況下では、仕事を断らざるを得ないこと」と苦々しい表情を浮かべる。需要は多く応対する意志は強いにも関わらず、目の前で見送らなければならない現実は口惜しく、「通常業務の遂行と並行し、採用面も強化する必要性を日々感じている」と本音を漏らす。社内には複数の実習生も活躍する土壌はできている。今までは自身が受け持つ業務を万全にこなせば良かったが、会社のトップに就いたことで「社員の一挙手一投足に気を使うように変化したな」と微笑みを見せる姿が印象的である。

直近として意識していることを「現状維持」と即答する。「もちろん、これまで手を出さなかった分野に挑戦することも重要だ。だが、創業から今まで会社を存続できた要因は、どのような天変地異が起きても、地域から求められた現場に真っ先に駆け付け続けたから。今後もこの基本理念を押さえつつ、新たな可能性にも目を向けたい」と地に足を付けたスタンスを堅持する。会社として施工を手掛けた橋梁案件は必ず地図に残り、それを作り上げる過程には、自社だけでなく様々な企業・業種の人々が携わる。幾度となく体験してきたことだが、毎回一連の流れを「尊い」と感じられることが「建設業の醍醐味」だと断言できる姿勢が勇ましい。

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この記事を書いた人
クラフトバンク総研 編集長 佐藤 和彦
大学在学時よりフリーライターとして活動し、経済誌や建設・不動産の専門新聞社などに勤務。ゼネコンや一級建築士事務所、商社、建設ベンチャー、スタートアップ、不動産テックなど、累計1700社以上の取材経験を持つ。
2022年よりクラフトバンクに参画し、クラフトバンク総研の編集長に就任。企画立案や取材執筆、編集などを担当。現在は全国の建設会社の取材記事を担当。







