茨城県鉄筋業協同組合・青年部
更新日:2026/9/8
【新部会長に就任して】
昨年6月に開催した茨城県鉄筋業協同組合・青年部の総会にて、益子司氏(益子鉄筋工業・代表取締役)が部会長に就任した。青年部には10年以上も所属し、2代前からは副部長を担当していた為、「次は頼むよ」と指名された時には「自然と受け入れることができた」と振り返る。最も意識するのは「親会との連携をスムーズに行い、青年部ならではの動きを見せること」。茨城県内には、まだ組合に入会していない鉄筋工事会社も多いので、加盟の働きかけと青年部内での関係強化も進める方針を掲げる。益子部会長は「若者入職の促進には、徐々にでも単価のアップを実現する必要がある。克服すべき問題点は多いが、若い力を集結させることで改善していきたい」と気持ちを全面に出す。

【鉄筋工事業の支援・発展を目指す】
今年7月には、親会の大平智彦理事長(大平組・代表取締役社長)が「組合として、鉄筋工事の費用内訳を明確化する『標準見積書』を徹底し、県内で発生するダンピングを最小限に防ぐ動きを強める」と宣言した。これを受け、青年部でも積極的に協調していくことを表明。特に地場ゼネコンでは、即座に安全衛生経費など全てを承認することは難しい状況もあるが、「現実の放置は、鉄筋工事業の崩壊に直結すると丁寧に説明することで、生き残りを模索したい」と意気込みを述べる。県南に本社を構える会員企業は、首都圏をエリアに活動することも多いが、「他県の同業者と話すと、茨城県内の単価が想像以上に高いとビックリされることも増えている。これまでの動きを加速化させることで、県内の鉄筋工事業の支援と発展を手掛けたい」と意気込みを話す。



【職場改善の仕掛けを打ち出す】
青年部内では、2ヶ月に1度の頻度で講習会を開催している。メンバーには職長を務めるなど、1日中現場に出ている人々も多いので、毎回全員の出席は難しいが、組合員の職場環境をより改善できる具体策を共有する。近々では、ゼネコンで受けた研修に感銘を受け、それをトレースした「コーチング」がテーマの勉強会を実施。何気ない気持ちで出た言葉が人にどのような影響を与える可能性があるのか。また、いかに対話を通じて相手の持つ潜在能力を引き出し、目標達成や自発的な行動をサポートすべきかなど、コミュニケーションの神髄を参加者は習得したという。益子部会長自身は、自社で今年6月に代表取締役に就任したばかり。企業・団体を盛り立てるコミュニケーション術を学べるメリットは大きく、「青年部全体で同じベクトルに向ける点が最大の魅力だ」と団結の秘訣を打ち明ける。


【常に最先端を追求する】
益子部会長は、「親会が標準単価を守る活動を徹底しているので、当面はその動きをサポートし、青年部にしかできない現場に寄り添ったアプローチを続けたい」と意向を見せる。組合員には職人気質のやり方を続けてきた経営者も居て、「属人化からの脱却や公正な評価制度の定着化を進めることで、若者が入職する間口を広げたい」と先を見据える。1963年の発足以降、先代から協力し合ってきたメンバー同士の絆は強く、益子部会長は「他県にはない関係性を武器に、少しずつでも鉄筋工事業の魅力を増大することが、青年部の使命だ」と覚悟を見せる。直近2~3ヶ月では、鉄筋業に特化したAIの開発も進めており、積算の拾い出し業務の負担軽減も試みている。「常に最先端を追求することで、鉄筋工事の可能性を拡張したい」。益子部会長の目線は前だけを見つめており、青年部が今後どのような変遷を辿るか注目である。


この記事を書いた人
クラフトバンク総研 編集長 佐藤 和彦
大学在学時よりフリーライターとして活動し、経済誌や建設・不動産の専門新聞社などに勤務。ゼネコンや一級建築士事務所、商社、建設ベンチャー、スタートアップ、不動産テックなど、累計1700社以上の取材経験を持つ。
2022年よりクラフトバンクに参画し、クラフトバンク総研の編集長に就任。企画立案や取材執筆、編集などを担当。現在は全国の建設会社の取材記事を担当。








