業界で最も信頼される大規模修繕工事会社を目指す 大和
更新日:2026/8/17
大規模修繕工事を手掛ける大和(横浜市中区)が、業務効率化を加速させている。2021年には、社内に「IT推進企画室」を新設。強固な情報セキュリティの構築や、様々なデジタルツールを導入したことにより、生産性向上を強力に進めている。この変革を主導した田窪弘専務取締役は、「以前はデジタルに精通した特定の社員が、業務の傍らで管理を担う状況が続いていた。しかし、事業規模が拡大するにつれて、組織全体で対策を講じなければ手遅れになると痛感し設置を決めた」と経緯を述べる。これまで紙の図面に手書きで記載していた業務を、現在ではタブレット端末上での操作に一元化。即座にデータ集計が可能になったことで、アナログ作業からの脱却化を果たせている。近年ではAIによる議事録作成システムなども取り入れており、大幅な事務作業の負担軽減にも繋げられている。


直近において注力する分野を田窪専務は「発信力の強化と教育体制の拡充」と表明。YouTubeやInstagramなどSNSの駆使により、若年層に向けて自社の魅力をPRするなど、従来にない手法にも挑戦している。人材育成面では社員に掛かる負荷を考慮し、これまで終業後に開催していた勉強会を、午後の業務時間内に設定。ウェブ配信と録画視聴を組み合わせたことで、現場の稼働を妨げない仕組みを作り上げた他、講師に若手社員を登用したことが、「主体的な活動と成長に繋がった」と効果を述べる。日頃から田窪専務が「深刻な人手不足と少子高齢化が進む業界だからこそ、やはり最後は『人は宝』という結論に行き着く」と語る通り、徹底した「社員ファースト」を重んじる姿勢が同社の躍進を支えているようだ。


田窪専務は、当面の会社としての目標を「業界で最も信頼される大規模修繕工事会社になること」に設定した。現在は横浜本社と東京支店、埼玉営業所の3箇所で事業を展開するが、新たな拠点を増やすことも構想する。次なる一手として営業所を新設する候補地は千葉県。1都3県の首都圏を網羅するネットワーク作りにより、盤石な組織体制を構築していく方針である。田窪専務の原動力は、「大規模修繕という仕事の価値を高めたい」という偽りのなき思い。「ゼネコンに比べて修繕専門会社の認知度はまだ低い。しかし、居住者の喜びをダイレクトに感じられるこの仕事は他では味わえない」と醍醐味を語る眼差しには熱いものが帯びていた。デジタル改革と人材教育を両輪に進化を遂げる「地域密着の修繕プロフェッショナル集団」。大和がスタートさせた新たな挑戦は、今後の大規模修繕工事会社を次なる領域に押し上げていくはずである。


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この記事を書いた人
クラフトバンク総研 記者 松本 雄一
新卒で建通新聞社に入社し、沼津支局に7年間勤務。
在籍時は各自治体や建設関連団体、地場ゼネコンなどを担当し、多くのインタビュー取材を実施。
その後、教育ベンチャーや自動車業界のメディアで広告営業・記者を経験。
2025年にクラフトバンクに参画し、記者として全国の建設会社を取材する。








