新理事長の就任を機に、青山が鉄筋業の生き残りを模索
更新日:2026/8/11
今年5月に開催した石川県鉄筋業協同組合の通常総会にて、理事長に青山(金沢市)の青山毅士社長が就任した。20年もの間、1人で理事長を務めた小寺洋志裕氏(コデラ・代表取締役会長)から引き継いだ重責。青山社長は「今年度の予算は、全て小寺前理事長が主導して決めて下さった過程がある。来年度以降は同じ工程を取れないので、気を引き締めた団体運営を目指す」と思いを述べる。組合では、年2回の頻度で開催する適正単価委員会や組合主導で現場の安全パトロールを実施。石川・福井・富山・新潟・長野の北陸5県で職人の待遇を向上するため、定期的に北陸信越五県政策委員会に参加する。課題は山積みの状況だが、「今できる最善のことに集中する」と前だけを見つめている。



新理事長として真っ先に心掛けることは「請負単価を引き上げること」。現段階では石川県は全国で高い水準を保てており、更なるアップを続けることで、北信越エリアも循環する構築を試みる。「石川県が単体で動くだけでは意味がない。まずは近隣地域とも連携することで、鉄筋業界全体の処遇改善を図りたい」と展望を述べる。北陸地方では、10年先を見通すと大型案件が出回る可能性が高い。しかし、その時に現場で動く職人が居なければ、せっかく生まれる需要を取りこぼす事態に陥り、顧客にも迷惑がかかる。現場に出る日本人の高齢化は顕著になっており、「現段階から、団体を超えた形で若手育成の枠組みを作り上げ、来るべき日に備える必要がある」と危機感を強めている。




青山社長は、既に自社では少しずつ建設業以外の事業にも進出。その理由を「建設において不可欠な鉄筋業を絶やさないため」と打ち明ける。鉄筋工事業は全体として縮小を見せ始めている。この現況を受け、「経営を多角化することで収入源を確保し、何が何でも鉄筋業の生き残りを果たせるよう全力を尽くす」と強い意志を示す。現代においては、一昔には存在し得なかった職業も出てきている。その中から建設業が選ばれるには、「今から請負単価を上げておくことは必須事項。これから入職する未来の若者が働きやすい環境を整えておくべき」と一貫した主張をする。石川県では、標準見積書の活用が比較的に定着していることもあり、極端な安値受注も事前に予防できている。青山社長の「結局、最後は『人』だから」と語る言葉には含蓄があり、今後も積極的な動きを継続することを誓っている。




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この記事を書いた人
クラフトバンク総研 編集長 佐藤 和彦
大学在学時よりフリーライターとして活動し、経済誌や建設・不動産の専門新聞社などに勤務。ゼネコンや一級建築士事務所、商社、建設ベンチャー、スタートアップ、不動産テックなど、累計1700社以上の取材経験を持つ。
2022年よりクラフトバンクに参画し、クラフトバンク総研の編集長に就任。企画立案や取材執筆、編集などを担当。現在は全国の建設会社の取材記事を担当。








